買いにおいで 買いにおいで

リンゴにマルメロ

レモンにオレンジ

まんまる つやつや サクランボ

メロンにラズベリー

娘のほっぺみたいな桃

 

  「ゴブリンマーケット」  

  クリスティナ・ロセッティ /濱田さち訳

 

 

「果物売りの娘たちには気をつけて。

彼女たちはぼったくりだからね。

 

 

果物売りの娘たちは

下着が見えそうなミニスカートや

シースルーの格好をしていて

そのせいか果物には

法外な値段がつけられている。

 

 

その値段のからくりや

核心部分については

風の噂で聞いただけでわからない。

 

 

「つまりこういう事なんだ」

馬田が身を乗り出して言う。

 

 

「価格というのはあって無いようなもの。

需要と供給のバランスから成り立っている。

 

 

例えばここに小さな一皿の

ラズベリーがあるとするだろう。

 

 

これをおばさんが売っていると五百円。

同じものを若い娘が売っていると千円だ。

さらに女の子がミニスカートだと二千円。

透け透けの服を着ていると三千円。

だんだん高くなっていく。

 

 

 

三千円。

こんなちっぽけなラズベリーがだよっ。

 

 

そしてますますエスカレートしていって

最終的にどうなるかというと」

 

あっけにとられている耀と浩を見て

にやにやしながら馬田は言った。

 

 

「行きつく先は箱買いさ。

全くこんなもの大量に買って

どうするつもりと思うんだが

これをウン万円出しても

惜しくないっていう輩がいるんだよ。

さて、どういうことだろう?

 

 

それには大きな秘密がある。

一箱気前よくドンと買っちゃうと

『奥へどうぞ』と別の部屋へ案内される。

 

 

そしてそこから先は(にんまりと笑って)

夢の世界に突入さ。

あとは君たちの想像にお任せする」


 

 

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