左:友だち 右:私
20年ほど前、中国の万里の長城に行った時の写真です。
右手の尾根の白い所が万里の長城。
テレビや写真でよく見かける
観光客が多いコースは八達嶺ですが
こちらは慕田峪といって穴場のコースで
周りには私たち以外ほとんど人がいなかったのですよ。
このTシャツは前日に北京の西単(シータン)
の市場で買ったものです。
当時、西単は外国人観光客より地元の中国人が
行く場所で安価なものが売ってありました。
友だちは駐在員夫婦なので中国語も少し話せます。
私はそこでシルクのスカートとパジャマを買いました。
今でも大事に持っています。
日本物と違って裏地がついていませんが
そこはご愛敬です。
何軒目かの店でワゴンに山積みされていた商品の中から
「ねぇ、〇〇ちゃん(私のこと)このTシャツ買わない?」
と友だちが「D&G」を広げて見せました。
私はチラッと見て内心「何、それ?」と思って
すぐに「買わない」と言いました。
それで彼女が買って翌日に着てきたのです。
私が1週間の滞在のあと、日本に帰ってからほどなくして
「D&G」が「ドルチェ&ガッバーナ」という
イタリアブランドものだとわかりました。
ワゴンに山積みされていて日本円にして1枚100円ぐらい。
もちろんまがい物です。
ミッソーニやアルマーニなら知っていたのに。
それに彼女はおしゃれとかブランド物に
それほど興味があるタイプではなかったので
そこも盲点だったのです。
「これはね、ドルチェ&ガッバーナという
ブランド(の偽物)で買っておいた方がいいよ」
ともう少し強く推してくれればよかったのに。
すぐに断った自分のことを棚に上げて恨めしく思いました。
彼女も、当然私が知っていると思ったのでしょう。
知っていたら買っていた。
本物と見分けがつかないのなら街歩きに着たでしょう。
または「中国で安いばったもん買ってきたよ」と
話のタネにもしたでしょう。
3年前「香水」という曲が流行りました。
「君のドルチェ&ガッバーナのその香水のせいだよ」
サビの部分の歌詞です。
「ドルガバ」ってイタリアブランドの中でも
フレグランスブランドとしても歴史が浅いのに
他の老舗ブランドを押さえて歌になるほど
人気があるのでしょうか。
トーク番組で瑛人さんはサビの部分の歌詞は
自然と出てきて「これすごいハマった」と言っていましたが
「ドールチェ・アーンド・ガッバーナー」
の節回しを聞くと、私は何だかムッとします。