3月10日のNHK総合で 「アナザーストーリー」

“東日本大震災 踏みとどまった外国人たち”

という番組があった。

 

歌手のシンディ・ローパー。

文学者のドナルド・キーン。

釜石シーウェイブスの外国人選手たち。

 

あの日、多くの外国人が不安を抱き出国しようと空港に殺到した中

日本にとどまり、日本と向き合った外国人たちがいた…

 

 

 

この番組を見て私はハッとした。

なぜ今まで彼女のことを思い出さなかったのだろう。

彼女こそ本当に「ありがとう」と言うべき人なのに。

 

 

それは

中国から単身で来日したCちゃん

いつもはCさんと呼んでいたけれどブログだと

Cちゃんと呼びたくなる。

 

 

彼女は長い間、日本で働いていたけれど

仕事をやめ家族のもとへ帰ろうと準備していた時

東日本大震災が起こった。

 

 

それで予定を少し先に伸ばして

今までお世話になった日本に恩返ししたいと

被災地にボランティアに出かけていったのだ。

 

日本の環境は決して彼女に優しいものでは

なかったのに。

 

 

日本語力も含め高い能力を持っていたのに

おとなしい性格で後ろ盾もなく外国人であったため

弱い立場に追いやられ正当に評価されていなかった。

 

 

Cちゃんが中国に一時帰国した時に

あまりにやつれていたので家族が心配して

「もう中国に戻っておいで」

と説得したけれど彼女は日本に残った。

 

日本で働くのを諦めたくなかったから。

 

 

 

Cちゃんのことを好きで結婚したいという男性がいたので

私は「彼と結婚すればいいのに」と強く薦めた。

 

 

熱心に思ってくれているのだし

彼と結婚すれば日本の永住権が取れる。

 

それに理不尽で不安定な働き方をしなくていい。

 

しばらく家でのんびりして英気を養って

自分の能力に見合った翻訳の仕事などを選べばいい。

 

彼女にはそれだけの権利がある。

 

 

でもCちゃんは「彼は年下だから弟にしか思えない。

考えられない」と言うばかり。

「もったいないな」と思いつつも

こればかりはどうしようもない。

本人の気持ち次第だからね。

 

           →  次回に続く