礼子に比べれば私たち、私と亜希はもっとお気楽だった。
女子の少ない進学校というのもあって、男子たちから大事にされた。
二人にはそれぞれ特定の彼氏ができた。
私の彼は一年の時同じクラスだった佐伯君。
背が高く色白で優しい子だった。
私は、勉強と恋とサークル活動と、理想的な学園生活を謳歌していた。
当時のことを思い出すと、毎日が晴れの日だった。
実際にはそんなことはなく、曇りの日も雨の日も雪の日さえあったはずなのだが
私の思い出の中では、高校時代は、毎日が良く晴れた天気の日だった。
しかしそんな日々にも終わりが来る。
三年後、確実に、アリとキリギリスの生活の結果を突きつけられた。
大学入試。
それこそが、進学校に入った私たちの真の目的であり最終目的。
学園生活は、楽しいながらも通過点に過ぎない。
礼子は、当然のように第一志望の地元の国立大学に合格した。
それも噂によると一番で入ったらしい。
対して私は、国立大はかすりもしなかった。
いくつか受けた私立大のひとつに辛うじて受かっていた。
そして、お気楽だと思っていたのは、実は私一人だけだったことが判明した。
亜希はどんなに遊んでいるように見えても、やることはきちんとやっていた。
堅実な選択として学校の先生になるべく、教育学部を受験し合格していたのだ。
当たり前だ。
どんなにもてて恋愛に浮かれていようと、熱く部活に打ち込んでいようと
勉強と両立させ、受験前になれば勉強に専心するのが、学生の本分だ。
寝る時間を削ってでも、一六歳から一八歳はそれができる。
それだけの集中力、体力、知力は持ち合わせている。
私はそれができなかった。
本当に勉強って二の次だったからね。

