90歳の母 | sunset diary

90歳の母

母に一年ぶりにあい、確実に老いが来てるなと感じた。

 

それでも、物忘れは結構あるけど、彼女の足腰のMobilityは私より良いんじゃないかなと、とても90歳とは思えないくらい達者だと感じた。いまだにエレベーター無しの5階にある住居に住んでいるってことがそれを助けているとしか思えない。さすがに今回は3階あたりで一呼吸してたけど、別に息があがっちゃうわけではなく、5階の自分の部屋にはいるとフツーに靴を抜いで何喰わぬ顔ってのがすごい。階段の登り降りは長生きの秘訣だな。

 

母は階段の努力ともう一つ、正座から立つとき、「よっこいしょ」って何かに掴まって立ちあがるのではなく、着物を着ている人がその場からすっと立ち上がる感じで太腿を使って立ち上がるよう気を付けているってのもすごい。

 

ベッドの部屋にはTVを置かず、朝起きたらTVのある居間にきて一日が始まるってのも長年の習慣だ。朝もしっかり時間を掛けてTVみながら朝食をとり、お昼過ぎから出かけ、夕飯もTVとともにしっかりとり、いまだにたまには焼肉などのお肉もたべ、ワインや日本酒も平気な顔してたしなむ。

 

彼女は子供3人を引き取って離婚し、62歳まで職業婦人で男性と肩を並べてバリバリ仕事していた女性で、20年くらい前に長年付き合っていた男性と死別してからはずっと一人で生活している。絶対に子供たちに世話にならないって金銭的にも生活面でも自立している女性ですごいなって思う。

 

でも、そろそろ人に頼ってもいいんじゃないかと、今回は母の意見ではなく、私と兄で介護保険のベネフィットを使う手続きを始めた。まずは私がアメリカから生活支援センターに電話し、ケアマネさんとの面談日を設定。兄も一緒に参加し、話を詰めた。

 

母は要支援1のレベルなので、まずは一回45分の家事サポートを週一でお願いすることになった。今週から始まる。

ヘルパーさんは2人が交代で来ることになり、近所のスーパー/コンビニに簡単に食べられる物の買い物、簡単な家事(掃除機、キッチンの流し周りの掃除、お風呂場の床タイル(風呂釜は自分で掃除)、トイレの掃除)をしてもらうことになった。

 

こうして他人が家に入ることになり、これらのサポートを受け始めると老化は確実に進んでいくと思われる。90歳にもなれば身体が日々退化していくのは止められない。週一サポートが週2(支援レベル2)になるのも時間の問題だな。

 

私たちとしては、週一で誰かが母の生存確認をしてくれるというのはありがたい。ケアマネさん曰く「もっと早い段階で介護保険を使い始める人も多いです」とのことだけど、母は今まで『自分で動けるウチは絶対にそんなのに頼らない』って頑なに受け入れなかったけど、90歳だよ?今使わないでいつ使う?って説得した。

 

このサービスは1割の自己負担。母は長年公務員だったってのと、役職をもってからの退職だったので、退職金も毎月の年金もちゃんとした額を貰っていて生活に困ることはない。

 

よく『今の年寄りに年金を払いすぎてて次の世代はこんなに貰えないよ~』って聞くけど、戦後の高度成長期を働き続けた人たちはしかるべき年金をもらって当然だと思う。

 

とにかくだ、今回の里帰りでやっと母への生活支援サービスを始める手続きができて安心した。

 

姉や兄も自分の子供たちがみな独立し、孫もできて家族が大きくなっていてそれぞれ忙しくしているし、私なんて国外生活だ。皆がこうやって勝手なことしていられるのも、母が自立してくれているからこそ。

 

そんな母に感謝した里帰りだった。