良いのか悪いのか、青田買い
景気が良く見えるアメリカだけど、この夏取られた金利引き上げによってやっと不動産価格の異常なまでの高騰に歯止めがかかり、ここへきて企業もあれこれセーブし始めている。先ず第一にセーブするのは新たな雇用。そりゃそうだ、インフレのおかげで皆のお給料もあげなきゃいけないんだから、これから来るであろうリセッションに立ち向かうには出張などの出費を控えるだけでは間に合わない。
ってことで、質がよく安い雇用を得るにはどうしたらよいものか?っていうんで、インターンのお出まし。特に今年のインターンは厳選していたのをあちこちで耳にした。
手っ取り早く次男の会社の内情を見てみると、この夏は150人のインターンを受け入れた。NCの大学の子達が6割占めているが、西海岸のCAやWA州、中間でUTにCOなど、もちろん東海岸からも集まっていて、彼らにはリモートでの仕事をOKする代わり、インターンの初めと終わりの1週間は飛行機からホテルまで用意されて本社での一斉ミーティングに参加させてくれる好待遇。次男の場合は自宅からだからガソリン代が支給。時給もすこぶる良い。インターンすべてを掲載したイヤーブックみたいなアルバムも出来てるほど。
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彼らのほとんどは夏だけのインターンだけど、次男みたいに一年間の契約を貰っている子もいる。更に次男の場合はとてもラッキーな事があった。
ある時、次男とオットが玄関前で車の整備をしていたら、近所に住むケビンが通りかかった。ここに越してきたときからの知り合いだけど、特に近しいわけではない人。しかし、顔の広い次男はケビンの息子たちとも小学校のころから遊んでいたし、奥さんも私とは共通の友達のパーティで良く合うって間柄、
ケビンは犬を連れていて、次男とオットといつもの様に立ち話をしていたら、ケビン:「そういばxx(次男)、この夏はどっかでバイトするの?」って聞かれて、「僕は〇〇でインターンが決まったんだ」って言ったらなんと、ケビンは数年前にこの会社に転職してたって事を知ったらしい。彼は、「OK,近いうちにカフェテリアで会って一緒にランチしよう」って言われてこの日は分かれた。
次男はもちろんすぐケビンをググったよね(笑)そしたらなんと、彼は恐れ多いことに会社のナンバー3だったっていう。急に緊張。小さいころから知ってるおじちゃんがこんなに偉いとはビックリってやつ。私:そうなんだ~、ママだってジャックのママとはいつもフツーだし、いまさらあれこれ隔そうとしたってムリよ(爆)ありのままの姿で会えばいいのよ~って軽く流しておいた。
週末明けにケビンは直ぐ社内メールで次男に連絡とってくれて、早々にランチ。次男が何を目指しているのか話を聞いてくれて、早速その部署の人を紹介してくれた。そして直ぐに連絡をとりミーティング。その後、とんとん拍子に話が進み、あるプロジェクトチームに迎え入れられることになった。
ここまで次男から話は聞いていたけど、あれこれ口は出さなかった。が、ここで一言「今のインターンの場所があるのに、新たな部署に浮気するって良いの?ドイツの部署に失礼じゃないの?」って聞いたらなんと、
『ママ、それがインターンの主旨なんだよ。インターンはあれこれ仕事をさせてもらえるって特権があるんだよ。大丈夫、クリス(ドイツのボス)にはこの事は話して了解を得ている。もちろんドイツの部署との来年5月までの契約も続けるし、ケビンもボクの大学の授業に差し支えない範囲でプロジェクトに参加すれば良いって言ってくれたんだ』だって。
あっぱれ、さすがZ世代だわ(笑)次男の話を聞いててオットは当たり前だって顔してた。オット曰く、安くて質の良いインターンを得るのは良くあること、あわよくばそのまま雇用できれば更に良いし、双方Win-Win って事らしい。
次男の場合、インターンになる際に条件を話し合ったときに聞いたのが、来年の卒業と同時にそのまま就職するのはもちろんアリとの事。しかも、雇用された後にビジネススクールへ行く場合の授業料も会社が保証らしい(※習得後2年は転職できないが)
で、こういった美味しい話はウチの次男だけじゃなく、私のテニ友のエイミーの娘もまったく同じ。リンの娘も然り。彼女達は誰もが違う会社やインスティチュートだけど、次男以上にこの夏は好条件で稼いでいた。
こうやって企業はシレっと青田買いをしまくっているんだけど、オットは次男にその辺を窘めた。
『パパはこういったインターの使い方を良く見ている。いいか、間違ってもインターンの仕事にのめりこまないように。先ずは大学を卒業することに集中すること。企業のプロジェクトに参加させられたり、目先のお金に目がくらんでディグリー(修士)なんて後でイイや~なんてなったら本末転倒。冷静に、先ずは大学の勉強が第一って事を忘れないように』と。
そうなんだよねー、実践してお金もらえる仕事は楽しいもんね。20歳そこいらの若いモン、特に男の子はイイ気になりやすいからね。
というわけで、アメリカの雇用はこれから消極的になりそうだけど、インターンから入り込むのは益々白熱しそうだ。