I was angry, I was mad
春季リーグのラストマッチがホームだったので、終わってからそのまま向かいにあるゴルフ場のクラブハウスに移動し、時間のある人たちでランチした。まったく優雅な話で、昼間っからビールで乾杯🍺🍺
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試合には何人かクラブ内の他のチームの人も見にきてくれていて。その中にジュリーがいた。彼女は3年前にステージ3の乳がんが分かり、治療して手術して2019年には《cancer free》 と言われていた。彼女は5人子供がいて、私と彼女の娘が高校のテニスクラブが一緒で知り合った。
ジュリーは去年初め、コロナの闇がヒタヒタと近づいてきた時に頭痛が気になっていた。定期健診まえだけど主治医に診てもらったが、別に悪いところは発見されなかった。それでも腑に落ちなくて医者を変えてみたら、そこで初めて頭のMRIを撮られ、なんとガンが脳に転移していたことが発覚。直ちに手術し、化学療法も初め、いまでも他の治療は続いていると。新しい医者で言われたことは、『今後Cancer free になる事は無い。乳がんの手術後に定期健診をマメにしていたそうだが、脳の検査をしていなかった事が悔やまれる。癌細胞は身体中どこへでも転移するのは医者の誰もが知っている事』.。ジュリーは、
「I was angry, I was mad. 医者の忠告通りに検査も受けてたのにこの結果。何度も医者を憎んだし、自分に腹が立ってしょうがなかった』と。
そんな中の救いは彼女の二番目の娘が妊娠し、去年のクリスマス前に孫が生まれたこと。J曰く、「私は死ねなかったわ、腹を立てて後悔してる場合じゃなかったの。生きなくちゃって必死だった。おかげてR(娘)が孫を生んでくれて、いまじゃ孫も5か月になったのよ!』って、写真をたくさん見せてくれた。こう話す彼女はほんとに吹っ切れた、良い顔をしてた。
ただ彼女たちにはもう一つ試練があった。なんと、R が妊娠中、まだ20代の彼女の旦那さんにもガンが発見され、手術して今に至っているのだ。初期で発見されたからすでにcancer freeになってるけど、これからも心配の種は尽きないと。この話は私の娘からも聞かされていたんだけど。
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今回のランチは、この日の私のダブルスペアだったRが彼女を誘ったから実現した。Rはこのコロナ禍中は毎日ジュリーに電話して他愛のない話をして様子伺いしていたそうだ。最近やっと皆がワクチン接種し終わったから、テニス見においでよ!そしてそのあと一緒に外でランチしようって誘ったらしい。ジュリーに、『SchatziとRのダブルス観てたわよ、とっても楽しかった。観てたらワクワクしてまたテニスしたいなってほんと久しぶりに思ったわ!』って言ってくれた。
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この時も感じたけど、ジュリーを特別扱いしない皆の話し方がとても素晴らしいと思った。彼女の見かけがかなり変わってしまって、きっと先が長くないと誰もが感じただろうけど、だからって腫れ物に触るようなよそよそしい話し方じゃなくて、フツーにバカな話してゲラゲラ笑ったり、世間話をするように治療の経過を聞き出したり、かと思えばこちら側も自分たちの家族や知り合いのがん患者の経験談を話したりと、ほんとにフツーでほんわかとした空気に包まれているのを感じた。でもコレ、フツーに話している風なんだけど、実は皆神経使って言葉を選んでいるに違いなとも思った。ジョークを飛ばしながら、且つ、思慮深い人たちなんだなってつくづく感心したし、英語での話し方の勉強になった。
私はもう一度Jに会えるんだろうか。温和な彼女が言った I was angry, I was mad ってフレーズが忘れられない。
彼女がテニスコートに戻ることはないかもしれないけど、それでも一日でも長く生きていてもらいたい。