オットの副業と老後の夢
オットは台所には滅多に立たないが、っていうか、立たせないが、モノを直すとか、作るとかにかけてはぴか一だ。
で、なんでもかなり徹底的にやるので、ツールにも凝るし、なんでも持ってる。ガレージ一面に自分で備え付けた戸棚には、さすが職人の国の人、中身が見えないように扉付きです。ガレージで近所の人たちと卓球したりすると、今までこんなファンシーなガレージ見たことない・・・とか言われる。
とにかくだ、こんなオットは家中のリペアはお手の物なんだが、もちろん車もほとんど自分で直す。が、この人には隠れパートナーがいる。
この町に、佇まいからしておんぼろな車の修理工場 がある。見た目で『ここ入るの?}ってビビるんだから。
目の前にあらゆる車が止められていて、しかし、ぼこぼこになっているワケでないから、『はは~ん、ボディの修理じゃなく、メカの方だな。これは面白い』って、ここに越してきてすぐにオットがこのガレージの存在に目を付けた。
オットは東京に住んでいた時もそうだが、日本語が通じなくても、ここでのサザンアクセントがわからなくても、とにかく突撃するタイプ。秋葉原の裏通りでは有名人だったなぁあの人(苦笑)。で、このガレージにも直ちに殴り込みをかけた。『なんだよ、このきちっとした格好の欧州人は。鼻持ちならねぇ白人だな。何しに来た!?』みたいな。
が、オットはぜんっぜん見た目と中身が違うってのが、ナマで話をしたことある人は必ず言うんだけど、案の定、このガレージのオーナーと意気投合しちゃって、今では会社帰りに「ちょっとxx(同僚)の車がおかしいから、〇〇(修理工)のところに寄ってきたんだ』って、いろんな人をこのガレージに連れて行って、オットが必ず立ち会って同僚の車の修理を手助けしている。こういうところって、一言さんお断りって感じだし、ボラれるからね。って、〇〇のところは、今どき珍しい、ほんっとにいい仕事するところなんだけどね。
オットはその昔、自分でモトクロスのバイクを手作りしていた人なので、モノを分解して、磨いて油をさすとか大好きだ。で、このガレージのオーナーもそんなタイプ。車に関しては、そんなワケで私の出る幕はないんだけど、たまにオットが留守中に「なんかランプ(故障?)が付いたんだけど」とかいうと、「〇〇に持っていきな。なんとかしてくれるから」って平気で言われる。あんた、あたしをあそこに送り込むの???っていつも思うんだけど、確かにいいオヤジなんだよね、歯がぬけて、腰が悪くていつも杖ついて脚引きずってる、頭ボサボサの人だけど(←見た目超キョウレツ)。毎回、「お金は要らないよ、あんたの旦那に払ってもらうから(爆)」とかいって、私からはお金を受け取らない。しかも、旦那からも受け取らないの。そんな商売してるからいつまでたっても脚引きずって、建物もがたがたなんだよ、あそこ(爆)
ある時、例によってオットが同僚を連れて修理工にに行き、『〇〇に寄ってるから少し遅くなる』ってテキストがはいった。どうも、支払いの段階になってPCに入ろうと思ったらプリンターとの接続がおかしい。時間がかかるから、オットが「俺がやる」って彼が接続しなおしてあげたら、見て見ぬふりできない機械の問題を発見しちゃって、なんと彼がテクニカルサポートしてきたらしい。でた、このひといっっつもどっかで引っかかるの。友達の家でパーティー中なのに、あれ?どこいった?とか思うと、人んちの車やPCとかのお悩み相談に取り掛かってるんだよね。
最近は車相談だけでなく、テニスラケットのガット張りって副業も始まった。車はお金もらわないけど、ガット張りは良い副業としてる。週一の夜テニスでは、たまに人のラケットを持って帰ってくる。彼らのガットを翌週までに張り替え、「これはお客様への僕からのサービス」とかいって、グリップも張り替えてあげている。凝り性なのよ、この人。
先日、私のテニ友が遊びにきたんだけど、彼女もいつも「ガット張り替えてもらおうと思って」ってラケット持参。彼女は最近テニス肘に悩まされているんで、オットはお悩み相談を受けながら、ガットの種類も変えて「フィードバック頂戴ね」ってお渡ししてた。※ その後試合に見事勝ったって連絡が入り、オットはご満悦。
因みに、私の友達からはお金はとらない。女には甘いのさ。
と、ここへきて、ビジネスに広がりが(笑)ある時、同僚へのガット張り替えを終えて、職場で引き渡ししたら、『え?テニスやるの?」って他から声がかかり、テニスやるだけでなく、ガットの張り替えも致しますって言ったら話が広がり、それからというもの、ポロポロとラケット持って帰ってくるの(爆)あんた、何しに会社行ってるの?って大笑い。
彼のユニット(チームみたいの?)では、今まではオットともう一人がそれぞれリーグでテニスしているレベルだったのに、今ではほかにも3人クラブに入会したらしい。やっぱさ、ゴルフより短時間で事が進むし、天気良いからテニスする人多いんだよね、ここって。ということで、オットの老後の夢は、
『あのオンボロ修理工場を買い取って、車の修理とラケットのガット張りをすること。経理は長男、セールスは次男、誰かに訴訟起こされたら娘が担当(爆)。で、まかない食は君にお願い(あたしか?)。これは僕の夢だな~』
なんだそう。
因みに、娘は苦笑いしてたけど、息子たちは『パパとは仕事できない。あんな頑固な職人とはやっていけない』って言われてる。わかるなーそれ。あたしも嫌だわ、家族経営の修理工なんて(爆)