小さな事件 | sunset diary

小さな事件

暮れの子供たちの帰省は面白かった。皆がおしゃべりだから、一斉にだーーーっとしゃべり、各自すっきりして自分の部屋に戻っていく、もしくはどっかに出かけていく形が健在だった。今は私とオットは聞き役ってことも多いんだが。

 

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クリスマス後のセール&返品へ皆で出かけたときの事。

 

一昨年前のクリスマス後セールがすごく混んでいて、駐車場確保に大変だったことを覚えていたので、今回は『皆さん、朝8時半キッチン集合。朝食後モールへ車2台で出陣よ』と、夜通達して置いた。大人数は動くのが大変なんだもん。

 

10時オープンきっかりに付いてびっくり、駐車場が混んでなくて『ママにやられた。こんな早く来ないでよかったじゃん』と、子供たちに大ヒンシュクを浴びてしまった。

 

とりあえず駐車して車を降りると、目の前の車の持ち主に話しかけられた。小さい子は冷たい地べたに座り込んでるし。

 

話を聞くとロックアウト、つまり鍵を入れたままドアを閉めちゃったそうでお困り中。しかも小さい子供がいるし。こういう時、黙っていられないのがオットなんだよなー。すぐ自分の車からアレコレあさって使えそうなものをだしてきて鍵開けを試みたものの、やっぱりダメ。針金ハンガーが私の車に入っていたらしいがすいません、わたくし、捨ててしまいました(泣)。

 

私はそうやって大人がアレコレやっているとき、地べたに座っていた小さな子供を救い上げて目の前にある私の車の中に入って待機していた。寒いんだもん。あんなとこに子供置いとけないわさ。その子のジャケットも車のなかだし。とにかく膝の上にのせてあっためてあげていた。2歳くらいかな~と思ったけど、言語の発達は遅いようだった。どうでもいいことだけど。。。

 

ふっとそばを見ると、そこには子供服の量販店があるではないか!「あそこいってみれば?ハンガーあるかもよ!」って子供たちを促してみにいかせたけど、手ぶらで帰ってきた。金のハンガーはないんだって。

 

で、この車の持ち主。見た目はとってもジャンキーっぽかった。この小さな子供がいなかったら手助けしないでその場を去りたいようないでたちの人だった。

 

車の中をチラッとのぞくと、チャイルドシートはあるものの他はぐっちゃぐちゃだし、助手席には処方箋でもらったんだか分からないようなナゾの薬の容器が無造作に転がってるし、きちんとした生活しているようには到底見えなかった。でも、子供がねぇ・・・

 

ウチの家族とその主の会話は以下の通り。

 

・ 警察には電話したくない

・ 合いカギは家にあるが、家にはほかに誰もいない

・ AAA(JAFみたいなロードサービス)も電話したくない

 

って話で、どうにもこうにも前へ進まない。で、もちろんウチのオット、

 

『しょうがない。僕が君たち親子を家まで連れて行って鍵をとって戻ってこよう』ってことになった。あ”~お父さん、すっかり足踏み入れちゃってるし・・・

 

で、私はウチの子たちを連れて別行動。あれこれ返品などを終わらせ、昼食をとりながらオットを待つこと1時間ちょっと。この間、子供たちは『パパは間違ってる!僕たちはできるだけのことはやってあげたんだし、警察やAAAを呼ばないのは彼の選択だ。パパが悪いんじゃない!』って非難轟々。

 

『それはごもっともです。あそこに小さな子供がいなかったらパパもあそこまでしてないと思うよ。あの父親はお金に困ってるか警察のお世話になっている途中かわからないけど、とにかく理由があるんでしょう。今はお父さんがちゃんと戻ってくること(!)を願いましょう』ってなだめすかした。

 

もしかしたら…あの小さい子供はオトリで、実はオットは強面ではあるけど金づると思われて車ごと連れていかれちゃてもう戻ってこないかも!!!とか、ちょっとは思ったりした(笑)いまだから笑える事。

 

で、しばらくして私のケイタイに連絡がはいり、ランチをしている場所に現れた。ご無事でしたか。。。

 

話を聞くと案の定、

 

・ 青年は別居中で、警察に連絡したりしたら自分に不利になる。つまり、親権を争っている最中で、こういう事があると不利になると思ったらしい

・ もちろん、ロードサービスに来てもらってもよかったが、そんなお金はない

・ このクリスマス休暇中は息子を自分が預かる番だった

・ 皿洗いの仕事で週に70時間の仕事。『時給$10もらえるから結構いんだよ!』とのこと

 

私のオットは口数少ないながらもあれこれ話をしたらしい。オットが思ったのは『子供を虐待だの殺害だのってつらい事件が多い中、この頼りない父親は自分のできる範囲で子供を面倒見ている。へまをしでかしても、こうやって逃げないで子育てしているだけ立派じゃないか』って事。

 

オットの意見に共感した。これ言ったとたん、アレコレいっていたウチのおこちゃまたち黙っちゃったもんね(爆)

 

パパとママが思うことは、誰かを助けるってことは見返りを期待してすることではない。された人がどう取ろうがその人の勝手。その人がほかの困った人を同じように助けてあげればいいに越したことはないけど、人助けって、人として当然のことだって事。今回みたいのは、もしかしたら間違った判断だったかもしれない。治安の悪い場所だったから、一種の賭けだったし。

 

この若い父親はただラッキーだったって事。この後どう生きようが彼の選択。

 

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20年以上前、娘が2歳くらいの時に私も同じシチュエーションを経験してて、忘れもしない青山・ベルコモンズ前の路駐!しかも私と娘だけ!オットもあの事件を覚えていて、今回の彼のことを放っておけなかったってことらしい。親だって人間、へまを何回も繰り返しながら子育てしてるんだよって、今回の事はウチの子たちにとっても勉強になったことでしょう。