ハリケーンの爪痕 | sunset diary

ハリケーンの爪痕

先週、ハイチからフロリダ、そしてカロライナ両州に大被害をもたらしたハリケーン・マシューの被害は、本日火曜日でもまだ後始末が終わらない。

 

改めて、私たちの住む地域はほんのタッチの差で被害を免れたんだって昨日月曜、仕事先で立ち話したいろんな人の話を聞いて確信した。

 

ハイチの悲惨な状況をTVでみて胸が痛い。アメリカはまだ避難場所があったからマシだ。逃げ場がないハイチ。どうしてハイチばかりが惨事に見舞われるのか、世の中不公平だって気が滅入る。

 

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日曜の朝は文字通り台風一過の素晴らしい天気でとても皮肉を感じた。自然って時に残酷だって思った。我が家はほんとうに不幸中の幸いで木も倒れず屋根も大丈夫だった。オットと次男が庭に落ちてる枝をかたして、隣近所もみな旦那さんはBlowerで庭にある残骸を吹き飛ばしていた。私は家の中の床掃除。早起きなオットが昨夜の宴あとのキッチンをすべて片しておいてくれたので、私は床だけで楽させてもらった。

 

オットはウチの庭が終わった後は、隣の通りに住むテニ友の家に倒れた大きな木の後始末を手伝いに出かけて行った。野次馬なんじゃない?って思ったけど。彼曰く、「樹齢100年以上の大人が二人手をつないでぐるっとできるぐらいの大木が家とは逆方向に根こそぎ倒れていた。あれが逆方向の家側に倒れていたら家は真っ二つになって大惨事になっていたに違いない」って代物だったそうだ。こういう場合は自分で処理せず、保険屋が処理する業者を手配するらしい。よって手ぶらで帰ってきた。

 

次男の学校は、カウンティー(郡)全体の学校が月曜は休校だと日曜に連絡が入った。多くの学校周辺が停電なのと、インターネット環境がダウンしている地区が多くて勉強ができないから。(※ 授業で生徒個人がGoogle Driveを使うから、ネットがないと話にならない。

 

火曜日。次男に聞いたところ、学校周辺の電気は夜中の2時に復旧して授業には間に合ったが、あいかわらずネットがないのでテストができない。ネットの復旧は今週いっぱいかかるらしい。昨日お迎えに学校へいったところ、横道ではケーブルが歩道にむき出しで、スクールバス、一般自動車、お迎えのカープールの列、自分で運転して帰る子供たちの車、徒歩の生徒などなど、お巡りさんとケーブル会社の関係者とみられる人たちが交通整理していて、文字通りChaosだった。殺気立っていた。

 

火曜の朝。私はカイロプラクティックに予約が入っていた。あっち方面は大丈夫かな?いつもならReminderのテキストが入るけどない。とりあえず行ってみると、開業はしていたが電話回線とネット環境が周辺一帯ダウンしているそうで、故にRemindもなければ支払いもできなかった。

 

病院や大企業は独自の回線や電源を確保してるので問題ないようだが、中小企業へのダメージは計り知れない。

 

これだけではない。ハリケーンが去った今も川の水位が日に日に上がり、昨日火曜日はピークに達した。海から圧されて水が逆流してきているらしい。昨日に入ってから避難を強いられた世帯がかなりいる。

 

月曜の段階でこの州だけで約44万世帯が停電。ハリケーンが去った後は急に寒気が入ってきて、昨日火曜の朝は6度だった。日中は晴れて過ごしやすいが、放射冷却でまた朝が寒い。電気がない家庭は暖がとれなくてきつい。復旧が徐々に進んでいるが来週までかかる見通し。水が引くのも来週半ばらしい。

 

倒れて道を遮断している木を片付けている方々、電気やケーブルの復旧に不眠不休で従事している方々へ心より感謝します。そして、被害に遭われた方々へお悔やみ申し上げます。