どこの親も悩んでる
昨日の女4人の女子会は内容が濃かったんだが、その内の一人のR の娘の話に母として、皆が悩んだ夜だった。
娘のアナは私の次男の一つ上で、ハイスクールの2年目Sophmore だ。小学校の頃は近所でも皆と遊んでいたが、ミドルスクール辺りから引きこもるようになった。
小さい頃はADHDなのか単に意地悪な女の子なのかどっちなんだ?って傍からはみてとれたけど、次男なんかは「アナは意地悪だし変わってて好きになれない」って、あれだけの女好き(?)の次男にしてそう言わしめた逸材だ。たまに彼女の家での大きなパーティーなんかに行くと、フツーに不思議ちゃんって雰囲気を醸し出していて、別に暗いとか、部屋に引きこもっている訳ではない。学校にもフツーにいってるんだけど、躁鬱っぽくて友達自体がいない。
友達が欲しいのか欲しくないのか、作りたいけど作れないのか、輪に入りたいのか入りたくないのか、何か怖いのか、それても放っておいてほしいのか、とにかく自分が分からなくて去年からセラピーにも通っている。グループセラピーに個人セラピーに、とにかく週に4日も放課後をそれに費やしている。だって、放っておいたら自殺しかねないから。
昨日はこの辺の変化はあったのか、皆で交錯した。彼女の兄は先月から家を出て大学の寮生活が始まった。ってことで、唯一の話し相手だった兄がいなくなり、どど~~んと大きな家に母とほぼ二人っきりの生活が始まって、ママであるRは相当悩んでいた。父親のJ はとにかく忙しい人だから家にあまりいない。それでも彼は家にいるときは一生懸命できる範囲で娘の病院の送り迎えとかがんばってる。
旦那さんが忙しいのと、稼ぎが良いからって理由でRは仕事をしない専業主婦である。それでも仕事はしたいからスピーチパソロジスト(言語療法士)の彼女は老人ホームなどのグループセラピーのボランティアを週一でしながら、普段はテニスに明け暮れている。
(※日本の税金の事には疎いので分からないけど、アメリカの場合、働き損でガッポリ税金に取られてしまうのを避けるため、夫婦の収入を税金ランク(Federal income tax brackets)に合わせて調整することがある。我が家も数年前に私の微々たる収入とオットの昇格とが重なりランクが上がってしまい、ガッポリと税金に取られて私が働いた意味が無くなったのがショックだった。彼女もこの理由で旦那から《無報酬で働いてくれる?》って言われて今に至っている。世の中実に不公平といえば不公平だ。損をしたくなければもっとフルタイムとかで働いて彼女の稼ぎも良くすればいいんだけど、そうしたら子供の面倒はだれがみるよ?ってジレンマが出てくる。)
とにかく、アナは今学年からはお兄ちゃんがいた高校に一人で通う事になった。去年はお兄ちゃんが車で乗っけていってくれていたけど、今年からはバス通学だ。この生活が始まって2週間目だけど、ちゃんと一人でバスに乗って通っているらしい。アメリカって、高校もデカいから、大人数過ぎてかえって自分が透明人間になるっていう現象が起こる。これに耐えられない子もいるが、アナみたいに《放っておいてくれて構わない》って子も結構いる。目立たない子はほんとに目立たないし、スーパースターはとことん光るってのがアメリカ社会。いいのか悪いのか・・・。(ウチの長男と長女が典型このパターンだった)
アナはまだセラピーに通ってる。R もこれ以上なにができるのか分からないって言ってる。私としては《16歳でキラキラしているハズの女の子が鬱で放課後は家に引きこもっているって何かできないものだろうか?》って昨日は真剣に考えた。本当に他に手立てはないのか?R曰く、《It could be worse/ もっと悪いことだってあるのよ》っていった。つまり自殺しちゃうよりは今は学校に行ってるし、放課後は自宅で何かゴソゴソ自分でやってるってのは静観するってこと。
少人数の学校に移ったら?っていったけど、今更環境は変えたくないっていう。彼女の家は他にも湖畔と海辺に別荘があって、週末や長期休暇はそちらにいっちゃうんだけど、そういう生活が娘を《少女隠居(?)》へと導いてしまうんじゃない?って思うんだけど、《いや、この逃げ場があるってことが彼女を落ち着かせているんだと思う》ってのも一理ある。
でも、昨日皆で話したのは、そういう事もこのまま一生してあげることは出来ない。社会に出ていく練習をしないと、いつまでたっても独り立ちできない。R 曰く、『私は彼女が26歳までは面倒みようと思っている。でもそれまで!そのあとはごめんだわ。じゃないと私が壊れちゃう』っていってる。それも分かるんだけど、じゃぁアナはどこいくの?どうしたらいいんだろう。障害として受け入れ、治癒の無いものとして受け止めるのか、それともどうにかすれば彼女の恐怖心は取り除けるものなのか?彼女はアメリカ人らしく、薬も飲んでる・・・。これ、危ないんだよね。
ドイツのクラウディアの息子も17歳の頃に女の子に振られた辺りから鬱っぽくなって薬飲んでたけど、やっぱり副作用が怖くてやめさせて、その代りいろんな事を体験させてた。幸い、彼には私の長男とか他にも男友達がいたから孤立するってことはなかったけど、アナはしっかり孤立しちゃってる。
はぁ~~~。目の前の大きな家の2階のアノ部屋にはいつもアナが要るんだと思うとなんか不憫で仕方ない。