ニキビ撃退プロジェクト・2
一筋縄ではいかない様子なので、記録に残すことにした。
***
4週間の抗生物質プログラムが終わり、予想していた通り、ニキビは戻ってきた。しかも、ぶわ~~って感じに、耳の中や後ろ、両顎下の首に近い、柔らかいところにもたくさん出てきた。
一つだけ改善されたのは、抗生物質を飲んでいる間に行われた2回のニキビ潰しが功を奏したのか、Cystic acneと呼ばれる膿をもった肌の奥深くにあったニキビはなくなった。薄らと赤い帯をなしているが、日焼けを気を付ければ徐々に薄れていき、あとにならないと言われた。
結局、抗生物質は、今まであった悪い菌を殺すことはできたが、ニキビの元になる、体内オイルコントロールができたわけではないという事。薬を止めたら、抑制されていたニキビの顔出しが、関を切って出てきた感じ。
しかし、これは医者からも説明を受けていた。抗生物質が投与後もニキビの発生を抑制してくれる場合もあるが、戻ってくることも多々あると。
で、息子の場合はもれなく戻ってきたってことだ。
次なる手段、皮膚科が出す最終兵器は、アメリカではUltimate medicine,Miracle medicineと呼ばれている、Roaccutane(名称)だ。これはIsotretinoin(イソトレチノイン) といって、息子が使っていた塗り薬の成分(Tretinoin)
の、内服薬バージョンといったところ。
先月あたま、抗生物質治療を始めるにあたり、薬剤師の友達に聞いた時も「塗り薬で濃度が低いヤツだったら問題はない。問題は飲み薬。これは話がまったく別だから、Schatziは知らなくていい』とまでいわれた劇薬だ。
Isotretinoinはミラクル薬と言われるだけあり、どんなにひどいニキビも1セッション、最高六か月で直してしまう薬で、しかも、飲み終わってもヒットバックがなく、ほどんどの人がその後はニキビレスで過ごせるらしい。
良い薬とは、もちろんリスクも高い。副作用が半端なく怖い。
・女子の場合、胎児に影響を与えるので、この薬の服用と同時に、避妊ピルを飲まなくてはいけない。内服終了後も1年間は妊娠できない。
・肝臓に負担がかかるので、毎月一回の内科診療で血液検査をするのが義務付けられる。
・輸血もできない。(献血してはいけないってこと)
・体内で作られる油そのものを阻止してしまうので、肌が恐ろしく乾燥する。唇は水分がほとんどなので、油がでない事により乾燥が一番激しくなる。鼻血がでる場合もある。
・とどめはこれ、感情に支障をきたすこと。ただ感傷的になるだけでなく、鬱、自殺行為にまで及ぶことも頭に入れていないといけない。これは本人より、周りが常に気を掛けていないといけない。
と、ざっと挙げるとこんな副作用がある。
先ずはiPLEDGEという、医者からのコンサルティングを受けないといけない。つまり、劇薬で副作用も多いから、後の訴訟を考慮しての事。
«これだけリスクがありますが、それを承知で治療を受けます。何かあっても製薬会社を訴えません»
ってことだろう。※ 現に、初期の頃の薬(アキュティン)の副作用に対する訴訟が相次ぎ(2009年)、生産停止にまでなっている。この訴訟は有名らしい。アキュティンが鬱を引き起こす薬だっている認識もあるらしい。
友達の息子が去年この薬を飲み始め、半年の服用を終わらせ、その後5か月経った今でもニキビがないのを知っていた。レクシーの息子だが、去年一緒にビーチハウスに居た時、彼の肌はそれはそれは酷かった。服用しはじめたばかりで、それでなくてもニキビがすごいのに、日にも焼けてしまってまっかっかになってしまったのだ。唇はカパカパだったし、自分も見られるのが嫌だから少し性格が暗くなってしまっていた。
それが今はつるつるのきれいな肌をしている。私も次男も「オースティンはニキビが全然なかった!今度は僕の番だね」って言っていた頃は、まだ抗生物質投与期間中だった。この時はまだIsotretinoinの話は出ていなかった。
先週の予約の時、いつものようにニキビを治療してもらい、最後に先生からこの薬の話がでた。
『これは両親と実際治療を受ける息子さん皆で話し合ってください。まずはこのパンフレットをお渡しします。2週間後に私とご両親と息子さんとでミーティングを行います。このまま内服薬なしで治療を続けるか、併用するか、話をしたいと思います。どの薬にも副作用はつきものです。ただこの薬は胎児に影響を与えることが臨床試験で確認されている為に、こうやって明記されています。鬱傾向になるなどの副作用はほとんどないと記されていますが、こういう事もあるという事を明記しないといけないのでされているのです。
肝臓に支障をきたしたり、鬱を引き起こすなどのリスクに早期に対応するために、毎月の血液検査があるのです。最終的に決めるのはご家族とお子さん自身ですから、今度のミーティングではとことんご質問にお付き合いします』
と言われた。
帰りの車の中で、息子が私に言った。
『ママ、僕はこのニキビ治療の痛みは幾らでも我慢する。でも、僕は鬱になって自殺なんてしたくない。たかがニキビじゃないか。僕は薬なんて飲まなくていい』
私はハッとさせられた。ニキビ治療の話がどんどん違う方向に進んでいくところだった。なんでも話が早すぎる。そうだ、息子をちゃんと見てあげなくちゃいけない。引っ張るだけでなく、ちゃんと一緒に歩かなくちゃ。
ということで、その夜から私はIsotretinoinについて、日本、アメリカ、イギリス、そしてドイツの4か国のウェブサイトを片っ端から読み漁った。日本はまだこの治療を国を挙げてフォローしている訳ではないので資料が少なかった。認可されていないから、一部の皮膚科が個人輸入しているらしい。内科との連携もないから、まだまだこの治療は未知のようだ。
ドイツでも使用されているようだが、アメリカの様に12歳の子供に処方したケースは見つからなかった。鬱もそうだが、肝臓に影響を与えるリスクが問題視されているからだ。
イギリスのある医者は「アメリカとイギリスは、この薬をOverused、つまり乱用しすぎている。ニキビが10個くらいあるだけで処方するなんてもってのほか。食事療法や生活習慣を見直すところから入るべき」と言っている。
と同時に、どの国でも挙げているのが『ニキビがあることによって内向的になったり、ソーシャル出来ない事も考えてあげるべき。ニキビが原因で鬱になることもあるのだ』とある。
これはよくわかる。友達の息子は13歳だった。彼はとってもハンサムなんだけど、数年前までは結構太っていた。思春期に入って背が伸びだし、やっとコンプレックスが取れた時に今度はニキビ。ニキビを本当にどうにかしたいと思った彼を助ける為に、本人の同意の上、母親はこのリスクを背負ったのだ。
じゃぁウチの息子はどうか。先入観が先行して副作用を怖がっているし、そもそもキャラクターが全然違う。彼が薬を怖がっているのなら、無理強いしたくない。
だって、息子の言う通り、『たかがニキビ』なんだから。生死を分けた病気じゃないんだから。
とはいうものの、これから何もしないわけにはいかない。あきらめきれない。だって、息子は女友達がいるからか、確かにニキビはどうにかしたいと思っているらしく、拷問治療に洗顔やらパックやら一生懸命頑張っているのをそばで見ているから。絶対になんとかしてあげたい。
ということで、いろんなニキビ治療を検索した結果、ある東洋医学の病院を見つけた。いわゆる、漢方と鍼灸治療だ。
まだまだ続く長い道…
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4週間の抗生物質プログラムが終わり、予想していた通り、ニキビは戻ってきた。しかも、ぶわ~~って感じに、耳の中や後ろ、両顎下の首に近い、柔らかいところにもたくさん出てきた。
一つだけ改善されたのは、抗生物質を飲んでいる間に行われた2回のニキビ潰しが功を奏したのか、Cystic acneと呼ばれる膿をもった肌の奥深くにあったニキビはなくなった。薄らと赤い帯をなしているが、日焼けを気を付ければ徐々に薄れていき、あとにならないと言われた。
結局、抗生物質は、今まであった悪い菌を殺すことはできたが、ニキビの元になる、体内オイルコントロールができたわけではないという事。薬を止めたら、抑制されていたニキビの顔出しが、関を切って出てきた感じ。
しかし、これは医者からも説明を受けていた。抗生物質が投与後もニキビの発生を抑制してくれる場合もあるが、戻ってくることも多々あると。
で、息子の場合はもれなく戻ってきたってことだ。
次なる手段、皮膚科が出す最終兵器は、アメリカではUltimate medicine,Miracle medicineと呼ばれている、Roaccutane(名称)だ。これはIsotretinoin(イソトレチノイン) といって、息子が使っていた塗り薬の成分(Tretinoin)
の、内服薬バージョンといったところ。
先月あたま、抗生物質治療を始めるにあたり、薬剤師の友達に聞いた時も「塗り薬で濃度が低いヤツだったら問題はない。問題は飲み薬。これは話がまったく別だから、Schatziは知らなくていい』とまでいわれた劇薬だ。
Isotretinoinはミラクル薬と言われるだけあり、どんなにひどいニキビも1セッション、最高六か月で直してしまう薬で、しかも、飲み終わってもヒットバックがなく、ほどんどの人がその後はニキビレスで過ごせるらしい。
良い薬とは、もちろんリスクも高い。副作用が半端なく怖い。
・女子の場合、胎児に影響を与えるので、この薬の服用と同時に、避妊ピルを飲まなくてはいけない。内服終了後も1年間は妊娠できない。
・肝臓に負担がかかるので、毎月一回の内科診療で血液検査をするのが義務付けられる。
・輸血もできない。(献血してはいけないってこと)
・体内で作られる油そのものを阻止してしまうので、肌が恐ろしく乾燥する。唇は水分がほとんどなので、油がでない事により乾燥が一番激しくなる。鼻血がでる場合もある。
・とどめはこれ、感情に支障をきたすこと。ただ感傷的になるだけでなく、鬱、自殺行為にまで及ぶことも頭に入れていないといけない。これは本人より、周りが常に気を掛けていないといけない。
と、ざっと挙げるとこんな副作用がある。
先ずはiPLEDGEという、医者からのコンサルティングを受けないといけない。つまり、劇薬で副作用も多いから、後の訴訟を考慮しての事。
«これだけリスクがありますが、それを承知で治療を受けます。何かあっても製薬会社を訴えません»
ってことだろう。※ 現に、初期の頃の薬(アキュティン)の副作用に対する訴訟が相次ぎ(2009年)、生産停止にまでなっている。この訴訟は有名らしい。アキュティンが鬱を引き起こす薬だっている認識もあるらしい。
友達の息子が去年この薬を飲み始め、半年の服用を終わらせ、その後5か月経った今でもニキビがないのを知っていた。レクシーの息子だが、去年一緒にビーチハウスに居た時、彼の肌はそれはそれは酷かった。服用しはじめたばかりで、それでなくてもニキビがすごいのに、日にも焼けてしまってまっかっかになってしまったのだ。唇はカパカパだったし、自分も見られるのが嫌だから少し性格が暗くなってしまっていた。
それが今はつるつるのきれいな肌をしている。私も次男も「オースティンはニキビが全然なかった!今度は僕の番だね」って言っていた頃は、まだ抗生物質投与期間中だった。この時はまだIsotretinoinの話は出ていなかった。
先週の予約の時、いつものようにニキビを治療してもらい、最後に先生からこの薬の話がでた。
『これは両親と実際治療を受ける息子さん皆で話し合ってください。まずはこのパンフレットをお渡しします。2週間後に私とご両親と息子さんとでミーティングを行います。このまま内服薬なしで治療を続けるか、併用するか、話をしたいと思います。どの薬にも副作用はつきものです。ただこの薬は胎児に影響を与えることが臨床試験で確認されている為に、こうやって明記されています。鬱傾向になるなどの副作用はほとんどないと記されていますが、こういう事もあるという事を明記しないといけないのでされているのです。
肝臓に支障をきたしたり、鬱を引き起こすなどのリスクに早期に対応するために、毎月の血液検査があるのです。最終的に決めるのはご家族とお子さん自身ですから、今度のミーティングではとことんご質問にお付き合いします』
と言われた。
帰りの車の中で、息子が私に言った。
『ママ、僕はこのニキビ治療の痛みは幾らでも我慢する。でも、僕は鬱になって自殺なんてしたくない。たかがニキビじゃないか。僕は薬なんて飲まなくていい』
私はハッとさせられた。ニキビ治療の話がどんどん違う方向に進んでいくところだった。なんでも話が早すぎる。そうだ、息子をちゃんと見てあげなくちゃいけない。引っ張るだけでなく、ちゃんと一緒に歩かなくちゃ。
ということで、その夜から私はIsotretinoinについて、日本、アメリカ、イギリス、そしてドイツの4か国のウェブサイトを片っ端から読み漁った。日本はまだこの治療を国を挙げてフォローしている訳ではないので資料が少なかった。認可されていないから、一部の皮膚科が個人輸入しているらしい。内科との連携もないから、まだまだこの治療は未知のようだ。
ドイツでも使用されているようだが、アメリカの様に12歳の子供に処方したケースは見つからなかった。鬱もそうだが、肝臓に影響を与えるリスクが問題視されているからだ。
イギリスのある医者は「アメリカとイギリスは、この薬をOverused、つまり乱用しすぎている。ニキビが10個くらいあるだけで処方するなんてもってのほか。食事療法や生活習慣を見直すところから入るべき」と言っている。
と同時に、どの国でも挙げているのが『ニキビがあることによって内向的になったり、ソーシャル出来ない事も考えてあげるべき。ニキビが原因で鬱になることもあるのだ』とある。
これはよくわかる。友達の息子は13歳だった。彼はとってもハンサムなんだけど、数年前までは結構太っていた。思春期に入って背が伸びだし、やっとコンプレックスが取れた時に今度はニキビ。ニキビを本当にどうにかしたいと思った彼を助ける為に、本人の同意の上、母親はこのリスクを背負ったのだ。
じゃぁウチの息子はどうか。先入観が先行して副作用を怖がっているし、そもそもキャラクターが全然違う。彼が薬を怖がっているのなら、無理強いしたくない。
だって、息子の言う通り、『たかがニキビ』なんだから。生死を分けた病気じゃないんだから。
とはいうものの、これから何もしないわけにはいかない。あきらめきれない。だって、息子は女友達がいるからか、確かにニキビはどうにかしたいと思っているらしく、拷問治療に洗顔やらパックやら一生懸命頑張っているのをそばで見ているから。絶対になんとかしてあげたい。
ということで、いろんなニキビ治療を検索した結果、ある東洋医学の病院を見つけた。いわゆる、漢方と鍼灸治療だ。
まだまだ続く長い道…
