馴染めない

火曜日には粉雪が舞い、また学校が2時間遅れでスタートし、水曜日は日中も氷点下でテニスが中止。そして今日土曜日は、日中20℃!どうにかしてくれ、NCのこの天気…といった感じです。外で走りまくっていた息子は(※ズボンの下にタイツを履いていた・泣)午後、家に入ってきたら、茹ってましたよ。
そんなことを知らずに、私は外で日向ぼっこしながら読書です。去年、映画化もされた、The secret life of bees。60年代のサウスカロライナが舞台です。14歳の白人の女の子が、幼い時に死に別れた母親の過去を知りたくて、彼女の世話を見てくれていた黒人女性、ロザリーと一緒に故郷を捨て、母の足跡をたどる…というストーリーですが、描写がとても上手くて、古い南部の様子が手に取るように分かるのと、たった40年前ですが、かなり人種差別があり、その辺が特に興味深くて食い入るようにして読んでいます。
こうやって、アメリカの文学やスポーツなどを通して日々アメリカを感じていますが、コレだけはどうしても馴染めない…という事も多々あります。ダントツは、食に対する感心度の低さ、マナーの数々でしょうか。
先ずは、あるショッピングセンターにて。次男が見つけてどうしても鉄板焼きに行きたい!といって入った『大衆鉄板焼きレストラン』。カランカランカラ~ン♪と包丁を鳴らしたり、塩コショウのミルでジャグリングしたりする、アレです。案の定、カランカランしているシェフは、曲芸として、固まったご飯を長男目掛けて投げ、それを口でキャッチしろ!と言って来ました。息子は喜んで口をあけて待っていて、もちろん外れて顔にべシャ…。一瞬の出来事で私も夫も目が点。次のターゲットはお姉ちゃん。彼女はいらないと拒否したにも関わらず、やっぱり投げてきてハズレ、顔にべシャ…。その場を盛り上げる為にやるのでしょうが、こういう食べ物で遊ぶ行為は好きではありません。
お次。今晩は娘と次男と一緒に映画を観にいきました。行く前にちょっと腹ごなしと思って入ったギリシャ料理店。TVが置かれていて息子が観ていると、ある料理番組でチョコフォンデュをしていて、噴水の様な器械から大量にあふれ出しているそのチョコレートを、じかに舌を出して舐めているところでした…。7歳の息子でさえ、『うわっ、なんか汚い…』といいました。
お次。我が家に来るよその子供達が、いい年になってもナイフとフォークが使えません。欧州人のナイフとフォークの持ち方も人によってさまざまでしたが、こちらの人達は、大人でもフォークだけでちぎって食べますよね?日本人がお箸の持ち方にうるさい様に、欧州でも普通の家庭では『ちゃんとナイフを使いなさい』と親は言うものです。
最近、目を離すと長男が肩肘ついてフォークだけで食べるので、見つけ次第『私達はアメリカ人じゃないわよ、ナイフを使いなさい』と釘を刺します。長男は、こういう行為を直ぐに吸収するワルいヤツです。
そうかと思うと、昨日かなりビックリしたのは、お馴染み一つ隣りのカナダ人家族(といっても、アメリカ生活が長いです)。息子達が我が家に泊まることになっていて、いつもの様に枕や着替えなど、お泊り道具一式を持参してきました。そしてノアが 、X-box 360のゲームを手にしていました。「お父さんが貸してくれた」というそれは戦闘ゲームで、Teenのマークが付いていました。ウラを読んでみると、「血を流します、言葉もやや悪いです、グラフィックに酔って痙攣を起こす場合があります」と書いてあるではありませんか!
まったく、こんなものを7歳の、しかも5歳の弟も一緒なのに渡すなよ!と思いました。シャンデールも来ていたので、「こんな事書いてあるけど、このゲーム観た事ある?」と、ビックリして聞いたところ、彼女は観た事ないといっています。ノアはどうしてもこのゲームをウチの次男とやりたくて持ってきましたが、『あのね、ノアのウチでは良いかも知れないけど、私はこのゲームを××(息子)にはやってもらいたくないの。夜こんなゲームやったら、ヘンな夢見るでしょ?」といい、彼は泣きましたが、シャンデールも分かってくれて、ノアに言い聞かせて諦めてもらいました。
というか、いくら性格のいい両親で、共働きで忙しくても、こういう事を見過ごしちゃいけないんじゃないの?と思いましたが、長男曰く…「こういう戦闘ゲームを小さいころから許可されてる家って、ドイツよりアメリカの方が多いよ。(独米)両方の学校を比べると、明からにアメリカの方がフリークが断然多い」そうです。
また、アメリカでは許されない事が、ドイツでは当たり前だったします。ドイツはお酒が16歳からOKですし、タバコも学校外だったら吸ってもかまいません。16歳の誕生日には父子でバーに行き、正しい飲み方をレクチャーするほど。タバコは我が家は禁止していましたが、何度か吸ってその都度私達にバレ、いい加減彼も懲りたのか、キナ臭さをまったく感じなくなりました。車という最高の友達が出来たので、タバコもお酒も、もうまったく興味がない、ブームは去った状態の様です。子供のタイプにも寄りますが、ウチの長男の様に社交的で、鉄砲弾の様な性格の子だと、頭ごなしに禁止しているとエライ方向にいってしまう気がします。
酒、たばこときたらもう一声、アメリカは男女交際にもとっても保守的です。昨日、娘は最近テニスを通じて仲良くなった娘の家に遊びに行きましたが、そこでその女の子が「××(男の子)を呼ぼうか」と言い出すと、お母さんが「男の子を家に呼んだらダメ!」となったそうです。その場にいた他の女の子も、「ウチもうるさいよ」で、娘はびっくりして帰ってきました。
『別に、男の子がきて何するわけじゃないし、ただしゃべるだけじゃないね…。この国は良くわからない」と嘆いていました。ドイツでのあまりに開放的な男女関係に慣れている娘は、まだまだ面食らう事が多いようです。
血の吹き出る戦闘ゲームをしながら、フォーク一本でお皿を抱えて冷凍食品を食べ、21歳過ぎてからのアルコールやドラッグの中毒者や性犯罪が多いアメリカ。この国に馴染もうと思っても、これらの根本的な違いがどうも理解できない我が家なのでした。