全編一コマ一コマ、ゴッホタッチの油絵で100人近くの画家により4年がかりで作られたアニメーション作品

公開当初、速攻映画館に観に行ったんですが、あらためてみるとやっぱり凄い⭐️

セオリー的なアニメーターが描くものと違う油絵の絶妙なタッチが大好きです。


ゴッホは最後拳銃で自ら腹部を撃って自殺した、とされているのですが、

実は他殺で近所の不良少年に撃たれたという説もあって、その不可解な死の真相を一人の青年が追う、というサスペンスな内容のアニメーションです。


ゴッホは28歳で画家を目指し勉強を始め、37歳で死ぬまでの約9年間で850枚の絵を描いたのですが

生涯、たった1枚しか売れなかったそうです。

弟に援助を受けながら、早く恩返ししようと、病的に絵を描き続けるのですが、

周囲の人からは奇人扱いされ、子供にもからかわれ、重度の鬱病にも侵されていました。


ゴッホを冷ややかな目でみていた周囲の人達の肖像画を彼は描いていて、エンドロールで紹介されるのですが、絵を見ると愛情を持って描いているのが伝わり

なんだか、涙がじんわり出てきました。


ゴッホの絵を観ていると

誰しも心の中に存在する"孤独"な部分に染み込んでくる様な色彩なんですよね。


最近は解像度が高く、技術的にも写真の様な絵を描く人が増えてきましたが

感情の滲みを感じることが出来ないんですよねぇ。

そんな意味でもゴッホの画は唯一無二でその世界観に引き込まれますね。