■ 女性が「起業をしたいと思う時」って…?
先日、「起業をするなんて、随分思い切りましたね」と
会社役員の男性に言われました。
管理職で看護師をするのも、ひとつの選択肢だったのでは?
育児と仕事が、まったく両立できないこともないでしょう? と。
それを聞いたとき、こう感じたのです。
『あ、両立せずに退職し、起業をしたことを責められているのかな?』と。
ま、それは私の勝手な妄想です。
そんなことないんです。
彼は、本当に疑問に思ったのでしょう。
彼は働き方改革で、リモートワークを推進する部署にいて、
家庭と仕事を両立することを推し進める立場。
本当に彼にとって、私のような生き方は想定外なのでしょう。
「こうして、会社にとどまってほしい人が、
起業だなんだと出て行ってしまうのは、会社にとっては損失です」
「だから、教えてほしい。会社がどうあれば、あなたは職場に残ってくれたんですか?」
40代の会社員が、この先もずっと会社にいたいなら、
会社の理不尽にも耐えてイエスマンになるか、
自分の居場所を作るために、上と掛け合いながら居場所を作るか、
そのどちらかなんだと思います。
彼は、自分の持論を話してくれました。
■ 居場所を、自分で作る、ということ
この話を聞きながら、
なんだかふと、腑に落ちたのです。
女性が「こういう生き方をしたいな~」と感じるのは、
結婚や出産・育児のタイミングで
会社が求める仕事の時間帯や濃さに
自分のライフスタイルや現状が合わなくなった時。
出産や育児のタイミングで、
ふと世間から切り離されたときに、
SNSに流れてくる個人事業主の投稿や
知人のフリーの人の生き方を目にして、
『私にも出来ないかしら』とリアルに感じる時。
私がそうでしたから。
本当に偶然、日ごろの会社員生活では目にしないような
SNSの自由そうな起業家さんという生き物を見て、
『こういう世界があったのだ』と、目からうろこが落ちたんです。
それでも、1回目、2回目の会社員生活では
会社の中に戻って、イエスマンとして、組織に沿うことを選びました。
それでも、組織の中で、かなり戦った方で。
異例の立場、異例の条件で働いていたと思います。
でも、仕事で疲れ果てた真夜中。
キッチンの片隅で、いつも悩んでいました。
『こんな仕事の仕方で、時間の使い方で、数年過ごすのか』
多少の理不尽も、息苦しさも、仕事のやりがいのなさも
会社員としての自分の価値が落ちたような気がすることも、
『子育て中の、一過性の、よくあること』だと思ったから頑張れた。
でも、私の年齢と、今しかない子どもとの時間。
考えた時、私は3人目を抱えて、職場には戻らない、と決めたのでした。
組織の中で戦って、自分の居場所を作るのではなく、
社会の中に、自分で自分の居場所を作るのもありなのでは? と。
そう、居場所って、自分で作れる。
自分で、作れるんです、どこにでも。
■ 人生のターニングポイントは、自分で居場所を作ることで乗り切る
とはいえ、
誰にでも起業という選択肢を勧める気はありません。
どうやっても、ある程度の組織の中で生きることのほうが、
楽でもあるし、有利な社会です。
実際、私は会社員としてフルタイムで働いていましたから、
ここから起業、という選択をしたことで
保険や年金、守ってくれる後ろ盾などを失いました。
それで得たものは…。
子どもや自分の自由な時間。
それこそが私の欲しいものでしたから、
失うものや、私が得るものとの天秤で、
私が後悔をすることはありませんでした。
私が作った新たな居場所。
私がホッとしているけれど、まだまだ形を変えていくだろう居場所。
一生、自分に沿う形の居場所を作るんだろう。
自分を探しに行くよりも、自分の居場所を作る方が、
現実的で、理想が近くて、たのしい。
居場所の形って、それほど極端な、
いきなりすごく稼いで、左うちわという考えは、現実的ではないですよね。
まずは副業とか、静かに『やってみる』スタートでもいいのかも。
出来ることを見つけて、発展させていくのでもいいし、
しっかり本腰入れてもいいし、
業界の流れを見ながら、いいスタイル、いろんな形を見るのもいい。
そうするうちに、子育ての大変な時期が過ぎて、落ち着くのかもしれないし、
やってみて感じて、変えていくのもありなのかな、と。
あなたの生き方、あなたのやりたいこと、
出来ることを形に変えること。
私と一緒に、考えてみませんか?