秋めいてきたかな、と思ったらまた異常気象で20度超えの気温が続くという、「どうだ!これで体調崩れたろ!どうだ!」という声がどこからか聞こえてきそうな昨今、いかがお過ごしでしょうか。
本日は、そんな秋とは思えない体感温度をほんの少しだけ下げるような本をご紹介したいと思います。
採用チーム・佐藤です。



それがこちら。

怪談とは銘打っていますが、1ページにはほんの1文しか書かれていません。


内容紹介より、本文の1篇を引用すると

『寝る時に必ず、洗濯機を回し続けることだけは忘れないよう願いますが、それさえ守ればたいへんお得な物件だと思いますよ。』

こんな感じ。

別に怖くもなんともないでしょう?

単純にそこにある文章を読むだけだとなんともないけれど、この本の肝は“ほんの一文から、情景を詳細に想像すること”にあります。

何も詳細が書かれていない。だからこそ、この“お得な物件”がどんな部屋であるかを想像してみる。


お得と言われているから、なかなか小綺麗で間取りも使いやすい、本来ならそこそこのお値段がするような1DK。内見の際も、おかしな空気は感じないし、実際以前に事故物件に住んだ事もあったが、特別何も起こらなかった。

入居条件は洗濯機を回し続ける事だけ。


即契約して住み始めたその部屋は、やっぱりおかしな事なんて何も起こらなくて、じきに洗濯機を回す事もなくなる。

別に何も起こらない。

洗濯機を毎夜回し続けるのは電気代もばかにならないのに、今までよくも律儀に守ったものだ。


今日も洗濯機を回さず寝た。

少し喉が渇く。

何か飲むために起き上がろうかと思ったとき、体が揺さぶられる。まるで、食事を求める子供が親を揺さぶり起こそうとするかのように。

一人暮らしの部屋で。

洗濯機は回っていない。

揺さぶる力はどんどん強くなっていく。


洗濯機は回っていない。



…といった具合に、一文を自分で膨らませて楽しむこの「一行怪談」、普段本を読まないという方にもオススメです。

また、もう少し物語になってる怪談が良いなあ…という方にはこちら。



内容は是非手に取ってご確認ください。

そんなわけで、この記事を書くためにAmazonで検索をしたら一行怪談の続刊が出ているのを発見した私はこの辺で失礼して、お次の薄井さんにバトンタッチしたいと思います。

お粗末様でした。