カットコンテストの予選の結果は 私にとって あまりにも意外な結果でした。

 そんなえっかになるはずがないのです。

 なぜなら、アットの練習をし始めたばかりなのです。一番初めはイーブンアットというボブスタイルなのです。直線のオブスタイルです。尾の練習をし始めたばかりの新参者です。その未熟者が カットコンテストのために、グラデーションカットを教えてもらい、4~5回練習しただけで 出場しただけなのです。

 

 どう考えても予選でトップになるはずがないのです。

 

 この時、 恐ろしいほどの「偶然の一致」が起きていたのです。

 というのは カットコンテストを開催した4て遠保の一つが私が働いている店が含まれていたのです。

 そのために 出場しながら、裏方の仕事もこなさなければならない環境だったのです。そのため、私も、その裏方の仕事の一つに採点の集計係があり、その集計係を担当していたのです。

 その集計の際、集計結果を確認するために 中村店の店長さんが 「トップの○○番の人って誰?」と聞いたのです。

 

 その番号は 私の番号だったのです。思わず「それ、僕です。」と口に出してしまいました。

 私の頭の中は 混乱し始めました。心の中で、「何それ?」起こるはずのない間違いが起きているのです。そんなことがあるはずがないのです。

 

 この時の私には 結果はどうでもよかったのです。グラデーションカットの方法を勉強できればいいのです。この時も 切りすぎにならないように4~5センチ長くしたのです。入賞なんている考えは全く持っていなかったのです。

 入店して まだ1年もたっていないのです。そんな新人が無謀にもカットコンテストに出たのです。そんな高望みをするわけがないのです。

 そして この結果は闇に葬られることになりました。私は 入賞することもなく、ほかの人たちが受賞しました。

 

  「なぜ?」このような間違いが起きたのでしょうか?この事件をきっかけにして なぜ?このような間違いが起きたのだろうかという疑問を持つようになりました。

 

 これ以降、インターンになると同時に店長になったり、店長になって10か月後、1日31人こなさなければならないほど忙しい店になりました。損益分岐点を数ヶ月でクリアしたりしたのです。

 おまけに講習活動に参加したり、ヘアショーや、撮影などに参加したりすることもできました。本当に恵まれた環境でした。

 

 ただ こうした結果に対して よいことなのか悪いことなのかが理解できませんでした。

 やたらに口に出して言うと「自慢」しているように聞こえためになるべく言わないようにしてきました。組合に参加することもないし、美容師の仲間たちとつるむこともしなくなりました。

 

 30歳になるころに、「普通の美容師」を目指し、派手な仕事はしなくなりました。いままでの仕事の環境は 奇麗なモデルに対して思い通りの仕上がりを創る仕事でしたが、私の言う普通の美容師」というのは 一般の普通の人たちをいかにきれいにできるかという挑戦でした。もでるクラブで仕事をしていると はじめは普通に奇麗だった人たちが どんどん磨かれて、普通ではない驚きの美しさを手に入れてゆく過程を見てきたその経験を 活かしたかったからです。

 

 このころから デジタルカメラが登場し、その場で仕上がりを確認できるようになったのです。デジタルカメラの登場によって 

脳で起きている「ゲシュタルト崩壊」を 視覚化することができるようになり、「見慣れる」という脳の働きによって 29秒で変化がわからなくなり、変化していないという現象を具体的に視覚化することができるようになったのです。

 

 こうすることによって 「感性」と呼ばれる脳の働きを理論化できるようにしたのです。デジタルカメラによって 美容デザインの効果が劇的変化を遂げるようになったのです。

 

 こうした変化の裏付けには 「ものの形をどのように認識しているのか」という理論的裏付けを 「ゲシュタルト心理学」をベースにしています。

 

 データ美容は 従来の美容理論とは違い、「ゲシュタルト心理学」を学ぶ必要があります。「ゲシュタルト崩壊」によって ものの形の認識が無意識のうちに変化してしまうからです。

 つまり、 無意識の認識による「感性」と呼ばれる脳の働きを視覚化することができたのです。これは 「体験」しなければ 意味を理解することはできません。言い換えると「レストラン入口にあるサンプルを見たからと言って どんな味がしているのかを体験することはできません。実際に食べることによって 本当の味を理解することができるようになるのです。

 データ美容も施術される側になったり、施術するという体験をすると 初めて「ゲシュタルト心理学」の意味を理解することができるようになります。