データ美容は 見ただけでは何がどうなっているのかわかりません。
この2枚を見比べてみてください。これは パレイドリア現象を取り入れたメイクアップテクニックです。
見たところそれほど濃い化粧はしていませんが、見えてくるイメージは 大きく違って見えます。
このフェイスマップをベースにして 不必要な部分を消しているので 濃くなくても見えてくるイメージに違いがあるのです。
そして この時に使っている錯視が 明順応と暗順応という認知システムです。
人間は 明暗に対して順応性を持っています。真っ暗闇に身を置いてもしばらくすると目が慣れて見えるようになります。
また 明るさにも慣れてしまいます。簡単に言うと 人間の脳にも露出補正能力があるのです。
具体的には ファンデーションの色を一番暗いオークル系にしています。そして 色素沈着している目じり、小鼻の回り、口角部分にコンシーラーを塗ります。こうすることで 顔全体は 均一の肌色になります。
しかし、この顔に光が当たった時、高いところが白く浮かび、顔の立体感を創ります。光の当たった色が 顔全体の色として認識されます。
その結果 シミしわ色素沈着が見えなくなり、簡単に骨格補正ができ、アイシャドウやアイラインを使わなくても顔が引き締まって若く見えるようになるのです。
この色を認識する原理は グレーデッサンのテクニックを応用しています。
グレーデッサンというのは 白の画用紙にデッサンをするのではなく、有彩色の紙にデッサンすることによって 白と黒だけでなくグレーを加えることができるので 立体的な仕上がりを創り出すことができるのです。
中高年の人たちのメイクにはもってこいです。
中高年の人に濃いアイシャドウやアイラインを使うとたるみを強調してしまうので このテクニックを使えば イメージアップを図ることができるのです。
2,3分経ったら見直してみてください。ゲシュタルト崩壊(見慣れる)から解放され、はっきりと違いを確認することができます。
データ美容の技術テクニックは 認知システムを知らなければ 何がどう変化したのかは全くわからないのです。