ペロブスカイト太陽電池、ノーベル賞逃す | 元太陽光発電技術者の道楽ブログ

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30年余り太陽光発電に携わってきましたが、リタイアすることにしました。
これまでの経験を活かし、我が家の屋根太陽光発電や購入した分譲太陽光発電所の状況・運営・評価などをはじめ、太陽光発電の技術に関連したことを中心に呟いていこうと思います。

今年のノーベル化学賞は欧米の科学者がとることになりました(ノーベル3賞、日本人受賞逃す)。今年も日本の科学者が候補になっていましたが、残念ながら受賞はなりませんでした。日本からの候補はペロブスカイト太陽電池を発見した宮坂教授らでしたが、ペロブスカイト太陽電池はまだ実用化されておらず、ちょっと苦しいなと言う印象を持っていました。しかし今回受賞した欧米の「クライオ電子顕微鏡」は凄いですね。生物の分子構造まで見えるとか。高価ではありますが既に実用化され、生物化学の研究に貢献しているそうです。こりゃ負けるな。

 

ペロブスカイト太陽電池は宮坂教授の発見以来数年で変換効率が20%を超え、また低コストの印刷プロセスで製造可能なため、世界の注目を浴びていますが、安定性に問題がありまだ実用化されていません。しかし、その安定性の問題もいろいろ研究が進んでいるようです(ペロブスカイト太陽電池、材料や寿命の問題が大幅回復)。

 

 

 

記事を見ていると、これまでのペロブスカイト太陽電池は最初の24時間で変換効率が初期値の1/2以下になってしまうという、とんでもなく不安定なものだったのを、太陽光1000時間照射しても変換効率が初期値の95%以上を維持できるまで改善できた、となっています。

 

この手の情報は話半分以下に思って聞く必要はありますが、改善が進んでいることは確かでしょう。でももっと良くならないと実用化は難しそうです。シリコン太陽電池だと太陽光1000時間照射で初期値の99%以上を維持できますからね。低コスト化の可能性を持っているだけに、何とか安定性の問題を克服して実用化して欲しいですね。

 

その時にはノーベル賞も可能になるのではないですかね。

 

 

 

 

 

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