太陽光発電の動作チェック15 (現地調査速報) | 元太陽光発電技術者の道楽ブログ

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30年余り太陽光発電に携わってきましたが、リタイアすることにしました。
これまでの経験を活かし、我が家の屋根太陽光発電や購入した分譲太陽光発電所の状況・運営・評価などをはじめ、太陽光発電の技術に関連したことを中心に呟いていこうと思います。

土曜日に太陽光発電所に行ってきました。


ここのサイトではダイゴエナジーというツールを導入するので、それを見学させてもらい、更に少しデーター採りをするのに協力してもらいました。下の写真はその一風景ですが、私以外にも参加している人が多数いました。





ダイゴエナジーというのは太陽電池の出力を最大化するツールですが、まだ私はその正体を十分には掴みきっていません。私も興味を持っているので、もう少し解ればご紹介したいとは思っていますが・・・・。


さて、ここでのデーター採りにはサーモビュアーとIVカーブトレーサーを使いました。


サーモビュアーを持ち込んだのは、ホットスポットがあったら早く見つけておいた方が良い、という理由ですが、結果的に、ホットスポットというほどのものはありませんでした。


ただし、小さなホットスポットのようなものはありました。下の写真です。




パネル中央あたりのセルに白い点が見られます。白い方が温度が高いのですが、ふつうはもう少しセルやタブ全体的に温度が高くなるはずで、このように点で見られるのは珍しいと思います。


白くなっている辺りをよく観察してみましたが、特に問題になるようなものは見られず、原因はよく判りません。しかし、温度上昇は2-3度ぐらいなのでそれほど問題になるとは思えません。今後、時々様子を見るとよいでしょう。


サーモビュアーはあまりデータは得られませんでしたが、IVカーブトレーサーでは影影響の良いサンプルが得られました。下図がそれです。下図の白い曲線がIVカーブ、即ち電圧・電流特性曲線です。重ねて表示されている赤い線は電圧・電力曲線です。





上の図の右下が段になっているのが影の影響で、影になっているところからは0.2Aぐらいしか電流が流れていません。


その後、急に電流が増えていますが、そこは光が当たっているところからの貢献です。


なぜこのような曲線になるのかについては、また別途説明したいと思います。


上記のような曲線は、太陽電池の教科書に載っているような典型的なもので、私も理論としては理解していましたが、実際にデーターを得たのは初めてでした。