こんばんは。
大好きな安城市の在宅医療に貢献したい!
日だまり訪問看護ステーション
看護師 山田万理です。
大好きな祖父に似た人を看取った翌日
私は韓国に向かっていた。
いつもは見上げる青空が目の前にあって
視界の下方に広がる雲を眺めながら
6年前を思い出していた。
夏休み明けの9月初旬の夜
娘が号泣した。
「お友達が嘘つきの💗ちゃんには
お土産あげないよって言った。
💗ちゃんは夏休みにラッキー(愛犬)連れて
キャンプや旅行するって言ってたのに
行ってないじゃんって。
私、かあたんがお仕事頑張ってること
分かってるし、かあたんに助けて欲しいって
思ってる人がたくさんいること知ってるもん。
かあたんとキャンプや旅行したいよねって
話してたから行けるんだと思って
お友達に話したの。
ウソついた私がダメ。
かあたんは頑張ってるのに私は嘘つきなんだ」
声上げてひとしきり泣いて
翌日娘の目が腫れていて
娘の理解に甘えて仕事に没頭している自分が
情けなくなった。
娘の小学校は10歳になる年に
二分の一成人式があって前日に
担任から連絡がありました。
「明日娘さんが二分の一成人式で
代表で志を宣言します。
娘さんからお母様はお忙しいと聞いてますが
どうか時間を作って来ていただけませんか」
娘は来て欲しいと言わなかった。
きっと多忙な私への気遣いだろう。
スタッフに相談して30分を確保して出席した。
「私が尊敬する人はお母さんです。
お母さんは訪問看護の会社を経営していて
患者さんから連絡が入ると朝早くても
真夜中でもかけつけます。
1分1秒でも早く楽にしてあげようとするのが
とてもかっこいいです。
私は将来看護師になってお母さんの後を継ぎます。
看護師になるために
困っている人に手を差し出して助けて
優しい人になりたいです」
緊急連絡用のスマホだけ持って
出かけてしまって
流れる涙と鼻水を
手の甲でぬぐったのを覚えている。
私が娘の理解に甘え続けたばかりに
娘はお友達から
嘘つき呼ばわりされてしまった。
号泣する娘を抱きしめて
ごめんね、かあたんが悪かったと言いながら
心がえぐられるように苦しかった。
スタッフにそのことを話したら
「山田さんだけが犠牲になるような
職場にしたくないです。
💗ちゃんと旅行して下さい」
簡単なことだった。
仕事を休むわけにいかない
ここを離れる訳にいかないと
決めつけていたのは自分だった。
ディズニーランド&シーを満喫する
1泊2日の旅行を企画した。
混雑を避けるために
金曜日は学校を休ませることにした。
天罰でもくだったのか
季節外れの台風がやってきて
雨風雷が猛烈な悪天候。
ディズニーランドの駐車場が湖になって
娘の膝まで雨水がたまっていた。
屋外のアトラクションとパレードは
中止になって楽しめるのは
食事とお土産を買うことくらい。
翌日のディズニーシーは
風が強くてパレードは中止だったけど
ハロウィンで仮装している人を見たり
アトラクションや食べ歩きを楽しめた。
写真もたくさん撮った。
帰りの新幹線を待つ時間に
「ホテルが可愛くて
かあたんと2人で過ごせて楽しかった。
お友達におみやげたくさん買えたし
ポップコーンもチュロスも
チキンも美味しかった。
ダッフィーにハグしてもらった。
生きてきたなかで
今日は1番幸せな日。
かあたんありがとう」
娘がとびきりの笑顔で言った。
ディズニーホテルではないし
初日の夜はホテル近くの
コンビニで買ったご飯だったし
悪天候で楽しさ半減だったのに
仕事を頑張る原動力になるような
うれしい言葉をくれた。
いつか娘と二人でリベンジ旅行しよう!と
心に誓った。
娘は留学制度がある私立高校の国際教養科に
進学することを望んでいました。
説得力のある結果を出すところが
娘と私の共通点で娘は独学で
英検準2級を取得しました。
娘の本気度は分かったけど
志望校は電車、バス、徒歩で移動して
通学に時間がかかり
役員じゃなくてもPTA活動が活発で
役割があると聞いていたから
仕事との両立がむずかしくて
私の本音は
『市内の公立高校に通って欲しい』でした。
三者面談で担任の先生が
大学でどこの国の文化を学びたいかを考えて
留学先を決めてもいいんじゃないか
高校は公立に進んで
外語大の受験を目指すのはどうかと
アドバイスをしてくれた。
先生、ナイス
娘に公立高校に進学してくれたら
長期間の休みにホームステイさせてあげるし
一緒に韓国旅行しようと説得しました。
英検準2級が強みになり推薦入試で
合格を手に入れた娘。
努力は報われるものです。
そして
約束は守るためにあります。
娘を韓国に連れて行かなくちゃ
旅行、保険、海外Wi-Fiのすべてが
ネット申し込みでIT音痴の私は
パニック状態だったけど
どこに行くか、何を食べるか
どんなお土産を買うか
娘と話す楽しい時間をモチベーションにして
がんばりました。
すべてが契約できた時は
私、やればできるじゃん、すごい!って
自分を褒めてあげられた。
初めて受け入れた看護学生の一人が
4泊5日で韓国に一人旅をしたと聞いて
色々アドバイスをしてもらった。
為替レートを考えて
日本では5000円程度を換金する
空港についたらコンビニで
T-moneyカード(交通系ICカード)に
5000円分を入金する
ホテルまではT-moneyカードを使って
リムジンバスで移動するのが便利で安心
アプリはNevermap
(Googleマップの韓国版)と
papago(翻訳アプリ)を入れとくと便利
移動は常にパスポート持参
(免税店で提示するため)
IT音痴の私のために
親切にアプリのダウンロードと
使い方まで教えてくれた。
きっと患者さんやご家族に信頼される
看護師になることでしょう。
準備万端で出発したのに
切符がないことに金山駅の改札口で気づき
顔面蒼白になったところ
「切符落としましたよ。
エレベーターに乗られたので
改札口でお待ちしておりました」と
待ち構えている人がいた。
神様か!!
娘が感謝しながらすばやく受け取り
「切符は私が持つ」と言った。
私、娘に介護されてる?
私たちが乗る飛行機だけが
機材の都合で出発時間が変更になっていて
機体にトラブルでも?とヒヤヒヤしたけど
30分遅れで無事に出発できた。
翌週に韓国語検定を控えていた娘は
韓国ドラマを英語字幕で見ていた。
リスニングは韓国語 リーディングは英語
どういうこっちゃ
あとで聞いたら日本語字幕選択がなくて
仕方なく英語で見てたそうだ。
理由はともかく娘スゴいわ。尊敬する。



江南でリング、ネックレス、バッグ
デニムを買って
店員さんとのやりとりは娘がしてくれたから
お礼に娘にたくさん服を買ってあげた。
娘がニコニコ笑っていて嬉しそうで
楽しいったらありゃしない。
ああ、幸せだなぁ
娘が辛い料理が食べれないから
私が行きたかったお店にいけなくて
空港でチャンポンを食べました。
海鮮たっぷりで太めの麺に
味が絡んでいて美味しかった。
楽しい時間はあっという間に過ぎて
出発時間になりました。
機内で娘が
「連れて来てくれて
ホントにホントにありがとう。
すごく楽しかった。
うれしかった。幸せだった」
と言ってくれた。
旅行でリスニング、リーディング
コミュニケーションを実践したことで
翌週の韓国語検定の結果は
200点満点中198点というハイスコアで合格
リベンジ旅行は大成功に終わりました。
女性も男性と同じようにいろんな分野で
働くことができるようになって
夜勤や土日祝日勤務で
子供と過ごす時間が少なくて
心苦しい思いをしているワーママがいると思う。
夜勤に出かける私を引き留めようと
床を転がり鼻水涙を流して泣き叫ぶ娘を
背にして仕事に向かうのがつらくて
母親業を満喫するために総合病院を退職して
夜勤がないグループホームで
パート勤務することにしました。
楽しいけど物足りないなと思っていた頃
訪問看護にスカウトされて
天職だと気づいてから夢中になり
訪問看護ステーションの管理者に
引き抜かれてから拍車がかかり
1年のうち数日しか休まず働きました。
母親業を満喫するどころか
子供に我慢と犠牲を負わせていました。
起業したからこそスタッフの協力を得て
時間の融通がつきやすくなりました。
でも3日間日本を離れるなんて
考えられなかった。
スタッフの頑張りに感謝。
娘との約束を守らせてくれてありがとう。
10月にスタッフが娘さんと
韓国に二人旅をします。
楽しい旅になりますように!
それでは今日はこの辺で。
最後までお読み頂き
ありがとうございました。