こんばんは。
大好きな安城市の在宅医療に貢献したい!
日だまり訪問看護ステーション
看護師 山田万理です。


今日は午前に1件訪問しましたが
それ以外の時間はケアマネジャーに
ケア内容や訪問時間の相談をしたり
Tさんが通院している病院の
ケースワーカーにサービス担当者会議の
報告をしました。

ダイヤオレンジ会議の内容ダイヤオレンジ
衰弱して寝たきり状態のため
回復を期待しつつ
どこで生きるか、どこで逝くかを
本人同席のもとキーパーソンと嫁
ケアマネジャー、看護師で話し合いました。

✓通院困難のため訪問診療を要望する
✓訪問介護を導入して最期まで自宅で過ごす

Tさんのかかりつけ医は訪問診療を
していません。
そのために主治医切り替えが必要です。

昨年他界されたご主人のかかりつけ医は
訪問診療と往診対応しているので
紹介状作成をお願いしたいと伝えました。

「分かりました!
ご家族に最終確認して
水曜日の外来日に主治医に相談します。
結果を報告します。」

介護サービス追加(訪問介護)のため
ケアマネジャーは2月1日付けで
区分変更申請を検討していると伝えました。


多職種連携のためには
目標とタイムスケジュールの共有が
必須条件です。



電話を切って休憩しようと思ったら
お客さんが来ました。

「万理ちゃーん
明日昼から銀行に行くでよ。
来てもおらんぞぉ。」

Tさんがやって来ました。
90代、独り暮らしの男性です。
近所のスーパー、ドラッグストアに
買い物帰りに重たいカートを引きずって
足を運んでくれました。


Tさんは
慢性心不全があり通院していて
既往歴は、不整脈(心房細動)、狭心症
脳梗塞、逆流性食道炎、胃潰瘍
大腸癌の手術歴と病気のオンパレードアセアセ


それでも独り暮らしをしています。
夏に訪問歯科診療を受けたら
抗凝固薬の影響で止血不良で
食欲不振から脱水状態になりました。


さすがのTさんも弱音を吐きました。
こちらをどうぞ
下差し


Tさんのかかりつけ医は
訪問診療と往診対応をしています。
採血オーダーが出たら看護師が実施して
医院に届けて、結果をもとに
治療方針を考えます。


ちなみに
訪問診療(定期的な診療)はするけど
往診対応(急変時異常時の診療)はしない
医療機関もあるのでご注意を!

私が家で死んだら
看取りに来てくれますか

この要望に応えられない医療機関は
往診対応はしていないと考えていいです。



Tさんのかかりつけ医は
採血結果をもとに、利尿剤の静脈注射や
点滴の指示を出しました。
頻尿になるため一時的に
尿バルンカテーテルを留置して
IN/OUTバランスから投与量を調整しました。

徐々に点滴量を減らして
経口摂取量が増えてから点滴終了。

次に行うべきは機能訓練です。
座位訓練から開始して活動量を増やし
歩行訓練して

パン屋でパンを買うてきた。
カラスにつつかれる前にゴミ出ししたぞ。

この言葉を聞いて機能訓練も終了。


トイレに行けれんかったら
独り暮らしは無理かな
珍しく弱音を吐いたけど
乗り切りました。


乗り切れたのは
自宅で過ごしたいという強い気持ちと
ヘルスケアに関心をもち自己管理
出来るからです。
転倒しないように注意して
不快な尿バルンカテーテルも我慢して。


Tさんは
1日2回の血圧測定、
毎日決まった時間に体重測定して
血圧、脈、排尿、体重、排便回数、水分量
体調と天気や備忘録を記録しています。


万理ちゃんが来てくれた
○○が(スタッフ名)○○を教えてくれた
食欲なし、腹が下った
銀行に行ったetc.
クスッと笑えちゃうことも書いてます。


Tさんの介護度は要支援なので
頻回な訪問看護はできません。

そのため急性期とリハビリ期は
14日間を限度とする特別訪問看護指示書が
交付されました。
この指示書が交付されると
介護保険の区分から医療保険の区分に
一時的に切り替わります。


Tさんは訪問看護を導入してから2年間は
入院治療はしなくて済みました。



ところが12月のこと。
薬を確実に内服しても
水分と塩分を制限しても体重増加して
胸部不快と胃がつかえるため
受診しました。

サムスカという薬を導入することになり
投与量調整のため入院しました。


「入院すると学生さんがついてくれて
お世話をしてくれる。
今回はババアが後ろで見張っとったで
つまらんかったな。」


Tさんには執行猶予がついてます。
2年前、私の可愛いスタッフに
お触りしやがったのです!
コラムカムカ 口が悪いぞ私アセアセ


独り暮らしで自己管理を頑張っていて
他者の助言や指導を素直に聞き入れ
自立して意思を持ち生きておられます。

人生の大先輩に敬意を払い
契約解除はせずに執行猶予つきの
訪問看護を継続しています。


Tさんの言葉で言うババアは(教員)
セクハラ体質を見抜いていて
生徒を守るために
監視していたのでしょう笑


もっと近くによって俺の隣に座れ
近くに住んでるなら俺の家に遊びに来い
それ、セクハラ発言ですからアセアセ


入院生活をそれなりに楽しんで?
在宅復帰しました。
入院中も機能訓練と記録をかかさず
自己管理していたので
退院後も日常生活に支障はありません。

あっぱれな90代です。

「緊急事態宣言のせいで
競馬場には入れんし馬券は買えんし
つまらんで新聞買うてきた。
24万に化けたんぞ。
まりえの予測は当たるんぞ。」


Tさんの生きがいは競馬馬
ニトロペンを3回使って
安城から中京競馬場までタクシー、電車を
乗り継いで行くんです。


無事に帰ってくるか
いつもヒヤヒヤしてます。
でも生きがいがあるから
Tさんは心豊かに暮らせています。
認知症という言葉は
Tさんの辞書にはありません。


タッチパネルで馬券を買って
機械で払い戻しをしているので
たまにしか受診しない総合病院でも
タクシーを手配出来るし
受診受付や支払いが機械でも
戸惑うことなく出来ちゃいますOK


明日は私が訪問します。
「万理ちゃんが来てくれるかぁ。
9:30な。待っとるわぁ。」
おやつにベビーカステラを差し入れて
重たい荷物を載せたカートを引いて
帰って行きましたとさ。


それでは今日はこの辺で。
また明日。