こんばんは。
大好きな安城市の在宅医療に貢献したい!
日だまり訪問看護ステーション 山田万理です。

今日は、
①新規利用者のサービス担当者会議
②喉頭癌末期状態のJさんの退院受け入れ、カンファレンス
③大好きなばあちゃん(旦那さんの祖母)の緊急コール対応
が主な仕事でした。




②について
タイトなスケジュールの中、Jさんの退院日に合わせて訪問診療をして下さった在宅医の先生に、Jさんは
「夕方になると熱が出ます。
点滴治療をしたいので、病院に戻りたいです。」
と書きました。

気管切開しているので、コミュニケーションは筆談です。

Jさんは癌末期、腎不全です。
延命治療は望んでいません。
積極的治療はしないと決まっています。

✓栄養管理のための持続点滴
✓透析療法
✓心肺蘇生
以上は行わないことをご本人が決めました。

認知症はないので、息子様はご本人の意思決定に寄り添うスタンスです。

Jさんが発熱するとしたら
脱水や腫瘍熱、気管孔からの感染、尿路感染
肺炎が考えられます。

感染による発熱ならば、抗生剤点滴などの治療が必要になります。
でも、夕方からの発熱(37℃台の微熱)は、感染ではありません。

発熱時に内服する解熱剤が処方されています。
病院側も、予測される症状の対応を検討して
送り出しています。

Jさんは、食事と水分を、自分の意思で
ほとんどとらないのです。
点滴治療を望むのは矛盾しています。

CVポートがあるので
自宅でも点滴は出来ます。
でも自宅では点滴をしたくない。

病院に入院するための理由を
探しているようにしか思えません。



ご本人の望む療養の場は
自宅ではなく病院です。

カンファレンスをして
月曜日に病院受診して
入院することが決まりました。

急変ではないので、救急搬送ではなく
介護タクシー利用もしくは、息子様が受診介助することを助言しました。

もちろん、意識レベル低下やショック状態になれば救急搬送です。
訪問看護師に報告する基準を指導して、
連絡先をお伝えしました。


救急車は、
一刻を争う命の危機を救うためにあります。
タクシー代わりに使うものではありません。


急きょ在宅医を引き受けて下さった優しい先生は、
「今日退院してきたばかりで
また病院に戻るのは疲れるでしょうから
今日はご自宅で過ごしませんか?」と
声かけして下さいました。


私はこれまでに、ご本人ご家族様が、
家に帰りたい!
家に連れて帰りたい!
病院もOKしている。
「それなら、お家に帰ってきたらいい。
待ってます。」
というやり取りを何度もしてきました。

それができるのは、信頼できる在宅医の先生がいるからです。
訪問看護師にとってのヒーローなので、困ったらいつでも助けて下さいます。


在宅医療の限界点を引き上げる
⬆️
私の目標です。


退院のタイミングを誤らないことに
細心の注意を払っています。
悔いの残らない最期を迎えるために
穏やかな看取りをするために。
その思いを在宅医も理解して下さいます。


Jさんは違いました。
自宅で最期を迎えたいという意思はありません。

息子様は、
Jさんが自宅で最期まで過ごせるように
介護休暇をとることを上司に掛け合っているし、いつ休んでも業務に支障が出ないように、夜勤のシフトから外してもらっています。

Jさんが自分の思いを伝えたら
支えて守る存在がたくさんいます。
もったいないなぁと思います。


私にはJさんが、自分と向き合うことから逃げているように見えてモヤモヤもやもやします。

そもそも、流されるように生きていて
残された命の時間で何がしたいのか
見えてきませんもやもや


自分に起きていること
未来に起こり得ることを受け止めて、
望む未来の自分をイメージして
実現のために
素直に他者に支援をお願いして
自分がするべきことを実行する

健康でも、病気や障がいがあっても
大切なことだと思います。

Jさんとの関わりから
私は私の人生を
自分で決めれる人間でありたいと
強く思いました。


数日でも退院できて良かったと思うのは
お孫さんが
「じいちゃんお帰りなさい。」と言えたこと。

コロナウイルス対策の面会制限から
お孫さんは大好きなじいちゃんに
ずっと会えませんでした。

2泊3日の自宅療養が
安全安楽に過ごせるように
支えたいと思います。




それではこの辺で。
また明日~。