にのあい 学パロ

BLです
ご注意ください













近所から少し離れた場所のカフェに入った。
あらかじめ予約していたのか、その中にある個室に通される。
珈琲を2つ頼み、それが来るまで姉ちゃんは何も話さない。話しを誰かに聞かれるとまずいからだと察しがついた。

そして全てが揃ってから少しだけ沈黙が流れたあと、姉は重たそうに口を開いた。


「カズの……恋愛対象は同性なの?」


単刀直入に聞かれる。
合理的で現実主義な姉らしいと思った。


「…わかんない」


考えてみるとあまり考えた事が無かった。
思えば、物心ついた時から俺はあいつの事しか見ていなかったかもしれない。



「じゃあ、雅紀君にだけそういう気持ちがあるの?」


「うん…」



そう、あいつにだけ…
あいつだからだ……他なんて考えられない

今までも、これからも…


本当はずっとずっと一緒に居たい。



「そう……貴方はまだ若い…若過ぎるから
今の、カズのその気持ちだって初恋特有のね、
なんていうか………少し落ち着けば分かるわ」


俺を傷付けないよう濁すような言葉。
それでも見え隠れする姉ちゃんの本音。


「……ねぇちゃんが何を言いたいのか
ちょっと、よく分かんない…」


だけど俺は分からないフリをして足掻いた。

俺の気持ち、そんな簡単なもんじゃない…
どれだけ俺があいつを好きだったかなんて
俺じゃないのに、なんで知った気でいるんだよ


自分の気持ちを軽々しく言う姉の言い方に
少しだけ苛立ちを見せると
困った顔で見ていた姉の顔が更に曇った。


「そう……ねぇ、カズ。ずっと、その関係が続くと思ってる?男女の恋愛だっていつまでも相手が自分を好きでいてくれる保証なんてどこにもない。同性の恋愛なんて尚更…少しずつ世の中にも認められてるけど…やっぱりこの国では簡単なことじゃないわ」


だから…離れる事を考えろって?

まぁ、そうだね
姉ちゃんの言う事は凄く良く分かる。
ここ最近ずっと考えてた事だったから。



"何時まで一緒に居られるんだろう"



一緒に居たいと思う反面、成人するまではせめて…なんて考えた時点で永遠は無いと思っていた。


でも、でもやっぱり俺は…



「認めてくれってのは難しいのかな?」


「……今は、そうね。まだ難しいわ
  それに、もし私が認めたとしても、お父さんとお母さんにも、向こうのご家族にも理解して貰えなきゃ結局2人共苦しくなるのよ?」


「……そうだね」


痛いところを突かれた。
それが一番のネックで、大きな壁だって

分かってるよ……そんなこと……



今すぐまーくんに会いたくなった。

甘えて、助けて欲しくて…
この場から連れ去って欲しい

そんなの逃げてるだけだって分かってる。

今、ここから逃げ出す事は簡単だけど
そんな事をしたら絶対に姉ちゃんにも
誰にも認めて貰えなくなる。



「どうしたら…認めて貰えるのかな……」



それが、その時の精一杯の答えだった。









ごめんね  まーくん


相談もしないで勝手に決めてしまって…

















┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈‪…│ω°)
めっちゃくちゃお久しぶりです!
学パロも佳境に入ると書き方に悩んで進まなくなる…
つづきはもう少し早くお届けしたい!!
( `・ω・´)ノ ヨロシクオネガイシマスー!