Cyclamen. (Cycl.)シクラメン | SUNNY GARDEN

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ESTUDIO EL HOMEOSUTASU.

VAMOS A MIRAR Mi JARDIN.

 

 

冬になると、可愛い鉢植えのシクラメンが花屋の店先を飾ります。

 

この姿に、皆さんは、どんな感じを受けますか?

 

先週、3年生の授業で、14期生の皆さんとこのレメディを学びました。

 

シクラメンは、中近東、東地中海地方原産のサクラソウ科の球根多年草です。

その大部分は、北半球の温暖な気候の中で生育しています。

シクラメンの学名は、ギリシャ語のkyklaminosに由来し、「旋回」という意味があります。

 

レメディはこの植物の根を原料にします。

 

婦人科系の病気とも関係の深いレメディで、女性的なレメディの1つです。

 

このレメディはCHKでは、3年生か4年生で勉強します。

この頃になると学んだレメディの数がずいぶん増えてきます。

すると、生徒さんたちから「なかなかレメディが頭に入らなくなってきた。」などというお話をよく聞きます。

 

ですから、私たち講師は、既習レメディの中で似た症状をもつレメディとの比較などをしながら、授業を進めるようにしています。

もちろん、有名なマテリアメディカにもこういった記述は多く、Cycl.は寒がりのプルサティラとか、プルサティラとセピアの中間くらい、と書かれているものもあります。

また、精神的にはナットムール(岩塩)やオーラム(金)に似ていると書いてあるマテリアメディカもあります。

 

精神症状でもっとも特徴的な症状は、

 

MIND; REPROACHES; himself   

自責の気持ち。自分を責める人です。

この症状で有名なのは、ナットムールやオーラムです。

この症状を持つレメディは、責任感が強く、とてもまじめです。

 

鬱的な暗い気分でいることが多く、無口で、孤独を好みます。

 

めそめそしやすい人でもあります。

「泣く」という精神症状の中でも、生理との関係が深く、黙って静かに泣くタイプです。

 

Cycl.は、以下の症状の中にあるレメディの1つです。

MIND; WEEPING, tearful mood; tendency; menses; before

MIND; WEEPING, tearful mood; tendency; menses; during

MIND; WEEPING, tearful mood; tendency; menses; suppression of, in

MIND; WEEPING, tearful mood; tendency; silence, in

生理前、生理中、生理を抑圧したときに泣きます。

泣くときは、静かに、だまって一人で泣くような人です。

 

身体面では、めまいと視覚障害が特徴的です。

 

シクラメンの学名は、ギリシャ語の「旋回」という言葉から来ているようですが、Cycl.は、回転性のめまいで有名です。

VERTIGO; OBJECTS seem; turn in a circle, to  めまい;物が回転して見える。

VERTIGO; TURNING; circle; in, as if    めまい:まるで回転しているかのよう。

 

視覚障害では、めまい、頭痛、生理や胃腸の調子が悪いときに起きやすい人のようです。

VISION; DIM; vertigo; during   視野のかすみ:めまいの時に

VISION; DIM; headache; during   視野のかすみ:頭痛の時に

VISION; DIM; menses; during    視野のかすみ:生理中に

VISION; DIM; gastric complaints, and 視野のかすみ:胃の不調時に

 

視野のかすみ以外では、

VISION; FLICKERING   視野が点滅する

VISION; SPARKS    火花のように飛び散る

 

インドの巨匠、ラジャン・サンカランは、レメディ像を明確に教えるために、ご自分のわかりやすい、まさに、典型的なタイプのケースを示してくれます。

 

彼の名著“Soul of Remedelies “では、「自分が何か悪いことをやってしまったとか、自分がやるべきことをやらず、その結果悪いことが起きてしまったと感じている女性の状況」だと述べています。

そして、その悩みを一人で抱え込み、人と会話せず、一人でくよくよ考えます。

ナット・ムールな感じもしますね。

 

サンかランが紹介しているケースは、足のひどい湿疹に悩む45歳の女性。

大会社でキャリアを積んで成功している人でした。

彼女には精神遅滞で痙攣発作を起こす息子がいました。

彼女は、息子の存在を誰にも言わず、一人で世話をしていたということでした。

仕事以外では、息子の世話を自分一人でしていたので、あらゆる社会的な付き合いはありませんでした。

彼女は、妊娠中、たくさんの便から子供の頭が出てきている夢を見たそうです。

彼女は、その頭を押し戻そうとして、子供が大丈夫ではないことが分かった、ということでした。

そのことを今も彼女は悔やんでいました。

「避けることができたのではないか?」「何かできることがあったのではないか?」

罪悪感を感じていて、犯罪者のように、オドオドと、誰にも明かさずに、一人で罪を贖ってきた人だったそうです。

 

陽の光の少ない、暗く寒い季節。

シクラメンは、小さな鉢の中に、白、赤、ピンク、紫など華やかな色合いで、精いっぱい咲きます。

花の姿をよく見ると、めしべやおしべは地面を向いて、花弁は反り返るように上に突き立てています。

 

誰にも言えない思いを、ひそかに心に持ち、一人で頑張って生きてきたサンかランのケースの女性に、どこか似ているような気がしませんか?