明日の記憶 [DVD]/渡辺謙,樋口可南子,坂口憲二

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若年性アルツハイマーと聞くと、悲痛なドラマを連想するが、
本作は観終わってどこか希望の光を感じさせる。それでいて、
病気の現実を真正面からとらえる。この意味で、ひじょうに好感が持てる作品である。
渡辺謙が演じる主人公は、50歳を前にして物忘れがどんどんひどくなる。
最初に彼が受ける病院の検査から、観る者に同時体験させることで、
アルツハイマーの怖さをリアルに実感させていくのだ。もし自分が、
あるいは家族や同僚が…と切迫感を高める展開が見事。
これ以前の作品ではトリッキーな演出で賛否もあった堤幸彦監督だが、
本作では記憶が曖昧になっていくドラマに、その演出方法がピタリと合っている。
この種の映画では、得てして悲劇だけが全面に押し出されがちだが、
周囲の人間のさまざまな反応、とくに相手がアルツハイマーであることを
利用しようとする人間の悪い部分もさり気なく盛り込み、多面的に
考えさせるところが秀逸。木梨憲武、大滝秀治ら脇役の存在感も光っている。
クライマックスからラストが、これほど心地よいのはなぜだろう?
それは作り手の、人生に対する賛歌が託されているからである。(斉藤博昭)
↑解説がアマゾンに載っていたけど・・・
あたしはやはり、おじちゃんに重ねて観てしまうので、
「希望の光」は感じなかった。まったく。
映画の中で、医師が「アルツハイマーは、良くなることも、治ることもない。」と
言った言葉がすべてで、それを受け入れることから
この病に向き合うことではないかと最近感じているからだ。
本人が現実を受け入れるのは難しいと思う。
言われたことでさえも忘れてしまうんだから。
家族や友人、この映画だと会社の同僚・上司。
そんな本人の周りにいる人がまず認め、受け入れるしかないと思うんだ。
話はそこからだ。
そこから、どうアルツハイマーという病に向き合っていくか、
本人が少しでも心地良く過ごす為を考えていく。
先日ここでも書いたけど、山口美江さんの著書も読んだ。
女ひとりで親を看取る/山口 美江

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父は再婚せず、私は結婚せず、
ずっとふたりで暮らしてきた。アルツハイマーの父を介護するのは、私しかいない。
いつか誰もが、親を看取るときが来る―その日の前に読んでおきたい一冊。
この本はかなり参考になった。人それぞれに進行度も症状も違うのだけど・・・
山口美江さんは、何よりもお父さんが過ごしやすいようにと考えて、
次々に行動に移していく。もちろん、細かいことまでは書かれてないけど。
心の描写やお父さんの様子が良く解った。
さすが頭の良い人の書くものは違うなあーと、変な感心をしてしまったほど。
最近、おじちゃんには逢ってないのだけど、
いとこに聞いた話によると、デイサービスで脳トレをする時に
「やらない!」って怒ったらしいんだ。
おじちゃんは他人には決して嫌な顔や、声を荒げることはない。
もちろん、あたしにはそういう態度は一度もしたことがない。
少し・・・進行しているんだなあと思った。
いつか、あたしのことも解らなくなるんだよね。
それでもあたしは、この映画と本を読んで、
あたしのことなんて解らなくていいから、
最期までおじちゃんに付き合おうと思った。
これからどのような症状が出てくるのか、
どんな風におじちゃんが変わってしまうのか誰にも解らない。
それでも、あたしが出来ることはしていきたいと思った。
でもね・・この映画では、奥さんのことが解らなくなったところ。
本の中で、娘の山口美江さんのことが解らなくなったところ。
泣けて泣けて。。。痛い程、伝わってきて。。泣けた。
いつか、おじちゃんに忘れらられた時。
あたしは泣くのかもしれないけど。。
でも、おじちゃんはあたしのおじちゃんであることは変わらないんだよね。
1日でも永く、忘れる日が遠くなるといいなあ願う。
