
今回は髪の毛が抜けたときのことを書く。
抗がん剤を使うと髪の毛が抜ける。
もちろんその程度の知識はあったし、テレビでがん治療している方が映ったときに目にしていた。
だから、そのうち自分も髪が抜け始めるんだろうなと思っていた。
でも抗がん剤をやめればまた生えてくるという知識もあったので、そんなに深刻には受け止めていなかった。
その日は突然やってきた。
シャワーは週に3回、あらかじめ予約した時間内に済ませないといけない。
その日もいつものようにシャンプーとボディソープを持ってシャワー室へ行く。
シャワーの時間は入院中で一番好きな時間だった。気持ちよく髪を洗っていく。
シャワーで髪の泡を洗い流したとき、大量の髪が排水口に溜まっていた…
ぞっとする…
そのシャワーブースには鏡はなかった。
自分の頭はどうなっているんだろう(;゚Д゚)
脱衣スペースであまりゴシゴシしないよう、押さえつけるようにゆっくりと髪の水分を取った。
ベッドに戻って鏡を確認する。
あんなにドッサリ抜けたけどあまり変わってない。
まだ大丈夫かな!
ベッドに横になり、トイレに行こうと立って枕を見ると大量の髪の束が抜けている。
思わずナースコールを押した。
抜けて当たり前と知っていたのにショックが大きかったのだ。
看護師が抗がん剤の副作用だと丁寧に説明してくれた。
あと医療用ウィッグのパンフレットをくれた。
その日から毎日ベッドから起きる度に、大量の抜けた髪を目にした。
男の自分でもショックなので、女性の場合のショックは比べものにならないだろう。
こればかりは抗がん剤に変わる何かが生まれない限り仕方がないのかな…