【小蝿と共に】    

 昨日、今日と晴天で、暑いくらいである。小蝿が復活して飛び回るほどだ。そこで、換気扇掃除となった。いよいよその気になったのである。寒くなると油が固まり除去が困難になる。小蝿の好む暑さは、先延ばししてきた掃除をするラストチャンスである、そう決めて決行した。

【身重の換気扇】    

 我が家の台所には換気扇が2台ある。一つは一般的なシステムキッチン仕様で、レンジの上についている。 そしてもう一つが、レンジの背後にある。気化して舞い上がる油成分を、近距離でとらえ、排出してしまおうという代物である。強力なモーターと羽根を具えている。

 家の建築からn十年、一度も掃除をした事がないのだが、先日、隙間から覗いたら羽根には油がこびりつき、壁や底部には滴り落ちた油が粘菌のように盛り上がっていた。羽根に付着したままにしておくと、重量が負荷となり、排気機能を損なうおそれがある。故障の原因となるかもしれない。

【作業過程】

 解体しての掃除をする勇気はない。復活組立できなくなったらエライことである。外壁に突き出たフードの金網を外し、小ベラを突っ込んで油をこそぎ取る。洗剤スプレーをかけて金タワシで擦り取る。最後に、台所用ふき取り紙で拭って仕上げである。およそ1時間ほどの作業であった。

 金網を嵌め直して換気扇を回してみると、心なしか音が軽やかである。これであとn十年は放置してかまわないかもしれない。

【遭難者発見】

 この作業のめに、近くのホームセンターで洗剤等を事前に購入した。行きはスーパーへと向かう家人のクルマに同乗したが、帰りは歩きである。その中ほどに某大学があり、正面玄関前の歩道に蹲るものを見つけた。緑色の小鳥である。

 一面ガラスで覆われた巧者の壁にぶつかりでもしたのだろう。しばらく様子を見たのだが動く気配が無い。その間、2台の自転車脇をかすめていった。

【保護と遺棄】

 そこで、車窓の方に逃げないようにと念じながら近づき、両手で捕獲した。パニックになって暴れる事も、逃げ出すそぶりもない。相当に弱っているようだ。家につれ帰っても、治療の術はなく、ここは小鳥自身の生命力にかけてみるしかないと判断した。

 守衛に断って、正面玄関裏の庭にある岩の上におろした。植え込みの陰などではなく、そこを選んだのは、窪みに水がたまっているので、飲むきになるかもと思ったからだ。

【金五郎なみ】

 一連の行動を守衛は見ていたらしい。そういう職務熱心というか、干渉好きな御仁なのである。彼に、ぶつかって落ちたのだろうと説明する際、両手を用いて意味を伝えようとしているじぶんに気がついた。発声ではなく、身振りで意思伝達する事が多くなっている。しかも、我ながら適切な動作と感心するほどだ。ジェスチャー教室にでも通って、技を磨いたほうがよいのかもしれない。

【感心せん換気扇】

 そして本日、残るシステム換気扇も掃除した。こちらは、見てくれは良いが、構造的には大きな問題を抱えている、年に一度は掃除不可欠と実感した。そのくらい、手強い汚れであった。