【ひとめぼれの秋】
皇居で稲刈りが行なわれたという。会津では新米の等級検査であった。すべて1等米判定で、収穫量は平年並みだそうである。めでたい秋なのである。
雨が降り続く中、庭にイグチ類のキノコが姿を見せ始めた。最低気温が15度に接近しているのだから、不思議はない。そのうちに松茸の話題でにぎわうようになるだろう。
気温の高い内に換気扇を掃除しようと考えていたのだが、とうとうその機会を逸した。怠惰な夏であった。
【トランプのコール】
さて、トランプが、劣勢の中間選挙挽回のために、異例の党大会をダラスで開いた。中間選挙はいつも与党が敗けるものだと予防線を張りながら、「トランプ配当」をいいだした。共和党が上下両院で過半数を確保できたら、「米国の成人市民全員に5000ドルの配当を支給する」のだそうである。
ベッセント胴元の下、1年で3500億円増えたとされるトランプの懐から支給されるわけではない。財源は税金である。1兆ドルを超える税金を使って自分の政党、ひいては利己を実現しようというのである。
あからさまな買収なのだが、ちょっと待てよ、なんか既視感がある。
【消費税減税は義務である】
1月の衆院総選挙の争点は、ウクライナでもイランでも、中国でも北朝鮮でもなかった。消費税だった。ほとんどの政党が引き下げを掲げ、高市は食品0%税率を広言した。そして、超安定議席を獲得するや、実施を先送りし続けたあげく、支持率に陰りが見えたとみるや1%税率を持ち出した。高市のやり口である。
公約なのだから実行しなければならない。政治的にそれは正しい。公約が反故にされるようでは民主主義は維持できない。公約遵守は、公党として当たり前である。
問題は、財務省いうところの「実施不可能の公約」を掲げたところにある。民主主義のためには、できないことをいってはならないのだが、その点では他党も同様に無責任だった。いずれにしても、ほとんどの党が消費税減税を掲げて選挙戦を戦ったのだから、減税は実施されなければならない。生じるであろう財政的、経済的課題は別の話である。
【報復の連鎖】
そしてそれは、日本の地方政治家の常套である。トランプは今、それを模倣しようとしているらしい。ただし、米国にはバラマキが可能かもしれない。トランプが「米国経済の驚異的な強さと成功の配当」としているように、財源は高関税、石油支配から捻出できる。
しわ寄せは、世界の経済的な混乱と、他国の疲弊となって現れるが、米国の外のことだから関係ない。「大義」の前に犠牲はつきものである。
ただし米国民は、その様な配当を受け取ってしまったら他国の報復を批判できな具なる。安い手に乗ってしまったつけは、いつかどこかで払わせられる。実際、カナダの対抗策にトランプは打つ手がない。次は、世界各国からの報復が待っている。
トランプの「配当」も眉唾物である。口約に過ぎない。日本人がこれほど物価高にさいなまれていても、高市は0%公約を2年限定1%に値切った。関心はもう、トランプがどのように値切るのかというところである。早速、500ドルという声が聞こえ始めた。
【どっかの県議並みの世界観】
財源は国債増発しかない。増税せず軍事費を垂れ流した上の「配当」なのだから、そうなる。すると米国経済は、ドル安、貿易赤字増大、インフレ更新が必然となる。そこはいつもの通り、日本その他の外国のせいにすればいい。そのように高を括っているのだろう。いや、何も考えていないのかもしれない。どうやら、福岡県議並みの政治感覚の持ち主らしいのである。