【三大やぶ草】

 一日中雨になるとの予想が外れ、午後には散歩が可能となった。道端には、陽光と天水の恵みを受けた雑草がたくましく生い茂っている。葛、屁糞葛、薮枯らしが三大やぶ草である。いずれも憎々しげな名称である。

【薮の言い分】

 葛と屁糞葛の実はおなじみだが、ヤブガラシのは未見である。一体どんな実がなるのだろうか。一説には山葡萄に似ているという。鳥が喜んで啄ばむような味なのだろうか。増殖は頑健な根によるのだろうと推量していたから、意外である。

 彼らとしては、別の名前を望んでいるのかもしれない。植物界のクズといわれたくない、薮だけど全然辛くなんかない、糞ったれでも屁でもない、などと憤慨しているのかもしれない。

【匂いを変える】

 屁糞葛には別の名があるようだ。ひとつは早乙女花とかわいらしい。しかし、名前を変えてもあの匂いが消えるわけではない。屁と糞の匂いのままである。評価を一変したいのであれば、呼び名ではなく、匂いをこそ変える必要がある。妙なる香りをふりまくようになれば、早乙女の方が通称となるだろう。言葉を取り繕うことではなく、あり方を代えることが重要なのだ。

【外れた警告】

 さて、大雨の予想で、鉄道は大混乱である。東北新幹線が止ったのは別の事情のようだが、県内全線ほぼ停止である。学校も休校となった。いきなりの休校は、小学生の保護者にとっては天才同様である。しかし、親の都合よりも生徒の命が最優先で、「間違って避難しても、授業を一日休むだけだ」というわけである。

 しかし、予報は外れた。雨雲は早々に太平洋に去っていき、浜通り以外は被害が出なかったようだ。家の前の沢の水量は増えてこそいるが、溢れるほどではない。1日で100ミリを超えるような雨はなかった、ということだ。

【名前を考える】

 休校は、ネパールの某校長に倣ったに違いない。他国であっても、先例である限り決断の根拠となる。それが公務員の習性である。よって、義務も高校も右倣えで休校となった。そして、今回の空振りは新たな先例となり、今後の異常気象時の対応に受け継がれていくだろう。ここは一つ、この対応に名前を付けて、いっそうの普及を心がけていこう、などと考えているに違いない。