【桃の盛り】
福島まで桃を買いに出かけた。主力品種である「あかつき」の季節なのである。
新聞に、直売所に県外からの客が多く長蛇の列が出来ている。購入数制限を課してもすぐに売り切れた、との記事があった。日曜日の取材なのでさもありなん。土日は暇な人がやってくるのだよ。平日はそこまでの混雑にはならない。実際、先日は開店15分前に到着して2.3番目に入場できた。火曜日なので楽勝、との判断である。
【あかつきの戦い】
20分前につくように車を進めた。ところが、駐車場はほぼ満杯になっていた。列は直売所の裏側にまで伸び、入場規制が為されるほどであった。
というわけで、家庭用の茶箱は眼の前で売りきれとなり、残るのは贈答用の箱ばかり。一箱4千円、5千円という価格である。そんな物では、食うたびに値段を思い出して苦い思いをすること請け合いなので、箱入り桃を断念した。ひと袋入りの、しかも「あまとう」という品種の桃の他に、野菜や西瓜を買って帰参した。
胡瓜6本入り130円に、昨年の山形の直売所での爺さんを思い出した。胡瓜一袋を購入するために並んでいた彼は、サクランボは高いのでもう買わない、贈答品は洋梨にするといっていた。同様の事態が桃にも生じているのかもしれない。
【コメの二の舞のモモ】
帰り際、駐車場には止まれない車がうろちょろし、列は途切れずに続いていた。この需要は値上げの圧力となって現れることになる。高齢生産者の離農が進んでいるのに加えて、暑さのせいで今年の桃の生産量が落ちている。現実に、売り場に並べられている箱の量は去年の半分である。供給が減っているのに需要は増えている。すると、少しでも安い品を、しかもいつもより余分に求めておこうとする動きが生じ、品不足が加速する。米で生じた事態と同じである。桃の値段はそのうちに倍になるのかもしれない。
【桃が買えなかったら芋を食え】
サクランボもダメ、桃もダメとなったら、どんな果物を楽しみにしたらいいのだろう。高齢化による離農増が続く限り、梨や林檎が同じ道を辿る公算は大きい。貧し苦なって行く国の国民は、果物を諦めて芋でも食っていろ、ということなのだろうか。今回、芋は買わなかったけれど。