【人媒の花】

 フェイジョアの花が咲き始めた。何だそれと思う人もいるだろうが、南米原産の果実である。雌雄の別はないが、自家受粉では落果する。別木の花粉が必要である。昨年は3本あるうちの1本しか咲かなかったので結実しなかったが、今年は隣同士でつぼみをつけている。花びらが食用になるので、花粉を媒介するためにつまみ食いする。人媒である。

【多様な右翼性】

 さて、夫婦別姓の今国会における法制化は見送られそうである。自公が反対しているだけではない。野党がまとまらないからである。17日の衆院法務委員会では、野党案に対して麗沢大の八木秀次が反対陳述を行なった。「別姓になると家族が解体される」という寝言はさておいて、維新案、国民案にも反対しているところがミソである。右翼といっても一枚岩ではないのである。産経新聞が詳しく報じている。

【虚妄の発言】

 朝日新聞は及び腰である。論理を放棄し、困っているとされる人たちの意見を並べて情に訴える。反対する連中に正面から立ち向かうつもりがないのだ。

 ただ、東京大学大学院教育学研究科教授の本田由紀のコメントが小気味よい。竹田恒泰や八木の陳述を「あきれて開いた口が塞がらないほど事実に反した虚妄の発言である」と切って捨て、「これらの参考人や彼らを国会に呼んだ党がどれほど深く広く間違っているかを、‥社の立場としてきちんと指摘していただきたい。」と要求している。朝日新聞にファクトチェックするつもりがあるのか、と難じているのである。

【なんとなく今のままという怠惰】

 家族の同一性保持のために姓というのであれば、女子の姓に統一しても良い。それでも「夫婦同氏、親子同氏、家族同氏」である。「家族という一定の集団を構成する一員であることを実感」できる。

 さて、そうなったとき、同一姓論者は納得するであろうか。Y遺伝子とか何かの不思議な根拠を持ち出して、男子の姓に統一するべきと主張するようになるのではないだろうか。

 つまるところ連中は、男女差別を内包した現行制度の変更に安住したいだけなのだ。「いまのままでありたい」。そのような怠惰な思い込みがあるだけで、主張はそれこそへ理屈な「虚妄」にすぎない。

【ガラガラポン】

 そこで提案である。男女同一姓度を守りつつ、男女を公平に処遇する秘策である。婚姻の際の戸籍申請箇所にガラガラ「回転式抽選器」を設置したらどうだろう。2人に回してもらって、赤が出たら女性の、白が出たら男性の姓にする。確率的に公平であり、同一姓が確保される。竹田や八木も反対できないだろう。

【支配されるための道具】

 個人の呼称など、家臣として統制されるための記号である。その名称をアインデンティティだなんだととこだわる方が、どうかしているのである。