【五月晴れの季節感】

 雲一つない五月晴れであった。 小学校からは、運動会の練習なのか子供たちの歓声が響いている。徒競走の予行演習も行っているらしい。スタートのためのピストルの音も聞こえてくる。本物とは異り、音波を発生させるための爆発音である。

【筍ほり】

 そこであたたかい陽光の下、バイクでタケノコ掘りに行った。まだ、100Bq/kg以上の残留セシウムが測定されているため、出荷制限がかかっている一帯なのだが、以前に個別に測定した時の値が50Bq/kg前後だったので、今はもう大丈夫だと思う。

 するとすでに、イノシシがあちこちほじくり返していた。どういうわけかひとつ、掘り出したばかりのが転がって蠅が集っていた。こちらの接近をみておき捨てて逃げたのかもしれないが、あるいは、あの鼻でセシウムの危険を関知して放り投げたのかもしれない。いずれにしても、掘るのは結構労力を要するので、ありがたく頂戴することにした。

 他にも、まだ猪未発見の小さいのを二つ、収穫した。煮た後に一晩起き、明日以降に調理することになる。

【米泥棒への備え】

 さて、米泥棒が北上し、茨城にまでやってきているという。そこで、この辺りでも保冷庫に錠を付けるという対策が講じられている。室町時代だったらす巻きにして川に放り込むところだが、今はそうはいかない。拳銃で武装するわけにも行かないし、かといって警察は当てにならない。自己防衛しかない。ということである。保管庫に放射線標識を貼れば、一定の効果があるだろうか。

【上がり続ける米価】

 泥棒発生の原因は、米価が最高値を更新し続けているということにある。備蓄米放出の効果は全くなかった。

 そこで各地のJAは、4割以下に落ち込んだ集荷量の更なる低下を防ぐために対策を講じ始めている。JA全農新潟は、25年産米の概算金を60キロ2万3000円に引き上げたという。高値買い取りは誰でも考えつく、しかし効果テキメンの方策である。

 JA全農秋田は、概算金方式ではなく一括買い取り方式を検討しているという。高値取引だけではない、信用売買から即時換金への転換である。(文春5/8)

【目に見えない在庫】

 他方、卸売業者の民間在庫が逼迫したままである。文春は、6月末で62万トンと、昨年115万トンのおよそ半分しかないとのある業者の推計を紹介している。

 問題はなぜ少なくなったかだ。備蓄米がJAから民間に流れ出さず、JAにとどまっていることが原因の一つである。輸送に手間取っているというのもふざけた話である。訪日外人が食ったからだという与太話とともに、嘘をつくのもいいかげんにして欲しい。あとで売れば売るほど儲かると踏んでいるからに過ぎない。

 実際には、日本人が食う米は十分にあるのだろう。しかし、各家庭を含む、政府が掌握できないところに滞留しているために、数値としては在庫が小さく公表される。そして、その数字で市場は動く。何だかんだと理屈を並べて出し惜しむようになるから、一層の流通停滞、価格上昇が起こる。今生じているはそういう事態である。

【政府の俵ならぬ票睨み】

 これは、膨大な供給の投入によってしか変わらない。輸入しかないということである。そのように政府が踏み切るまで、この高値は続く。自民党が参院選をにらみ、高値を望むJAや農家に組みするか、安値を望む家庭や企業を優先するかで決まってくる。どちらの票が多いと計算するか、いじましい損得勘定である。