【祝誕生日】
世間は3連休なのだそうである。今日が今上天皇の誕生日だからである。
65歳というと、年金受給開始の高齢者ということになるが、皇室に年金はない。国や国民統合の象徴として、生涯にわたって就労するからである。国民は、とんでもない過酷な役割を陛下とその家族に負わせてしまっているのだが、感謝の言葉はあまり聞こえてこない。おそれ多いことである。「いつまでもあると思うな金と天皇」なのにね。
【新装オープン】
さて、世間の関心は物欲である。世俗の極みのスーパーの安売りである。今月末、旧イトーヨーカドーの1階部分の改装が完了し、ヨークベニマルとして開店する。どんな特典が振る舞われるのか、興味の的である。
閉店前のヨーカドーはすでに、その運営方法をベニマルから指導されていた。それがとうとう、全面的に取って代わられるということになったわけである。
なお、ベニマルは「セブン&アイ・ホールディングス(HD)」の中間持ち株会社「ヨークHD」の傘下にある。真船幸夫会長は3月からイトーヨーカ堂の会長を兼ねることが決まっている。首都圏などにヨーカドーが残ったとしても、そのベニマル化が全面的に進められることになる。
【格安まとめ売り】
ところが、朝日新聞が次の様に報じている。
「セブン&アイ・ホールディングス(HD)は、…中間持ち株会社「ヨークHD」の株式売却について、米投資ファンドのベインキャピタルに優先交渉権を与える方針であることが22日、わかった。ベインは…7千億円規模を提示した模様だ。…セブンはヨークHD株の一部は持ち続け、持ち分法適用会社としてグループ内には残す方針としている。」
なんと、「ヨークHD」はアメリカに売られることになってしまった。グループ内での幹部昇格などは夢となり、一族郎党が南蛮人にまとめ売りされるのである。こんなことなら陣営に加わるのではなかった。奉公するのではなかったと後悔している社があるかもしれない。
【聞かないまじないに浸った報い】
背景にアベノミクスがあるのはいうまでもない。マネーベースを倍にすれば景気が良くなるとの黒田ブードゥー教は、円の暴落をもたらした。円はアベノミクス以前の半値である。ゼニの量を倍にしたら価値が半減するのは必然である。
それは、外国人の日本観光料金が半値になるということであり、多くの人がオーバーツーリズムに悩まされる事態を招いた。
またそれは、日本の不動産や企業が外貨なら半値で買えるということである。人口減少のはずなのに首都圏マンションは暴騰し、日産をはじめとする有名企業が次々と狙われるようになった。県内ではすでに、かの旧「常磐ハワイアンセンター」が外資の手に落ちている。
【本家だけが生き残ろうと】
同様に買収の候補となった「セブン&アイ・ホールディングス」は、生き残るために経営にアクテビストの主張を取り込んだ。コンビニ一極への「選択と集中」である。かくして、その他企業は「ヨークHD」としてまとめられ、切り離され、挙げ句の果てに売却されることになった、というわけである。
孝行娘を苦界に沈めて得た金を、ぼんくら親父がどのように活かすかは不明である。無能な親父のことだから、海外投資という博打にはまりこみ、はては本家のコンビニさえ傾けるということになるのかもしれない。まあ、自業自得である。
【世界の荒海に放り込まれるベニマル】
郡山に住むものにとっては、ベニマルの未来が心配である。知人がいるだけではない、歳暮を送ってもらう程度の経済的関係もあるのだ。これまでとは別次元のスクラップアンドビルが強行されたら、地域や生活への影響が避けられない。他人事ではないのである。
「ヨークHD」に未来はあるだろうか。