【クマにおしん】

 寒い。クマでさえこたつに潜り込みたくなる寒さである。

 その寒さのせいで血流停滞となったのか、親指の腹の爪際にアカギレが生じた。とり合えずキズコロンでふさいだが、ああ今年もまた、である。水仕事をしなければ防げるのだろうが、マズイ飯を食いたくない一身でつい手を出してしまう。そのあげくの「脂ぎれ」のせいなのである。まるでおしんである。

 これまた冬恒例の、皮膚乾燥による湿疹が生じていないのは家人が探してきた入浴剤のおかげなのだろう。願わくばあかぎれ薬剤も入手してほしい。

【落ち目の日本】

 さて、内閣府が一人当たりGDPが「米ドル換算で前年比0.8%減の3万3849ドルとなり、経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中22位だった」と発表した。(朝日新聞12/23)22年の時点でG7最下位となり、韓国にも抜かれていたという。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎は「円安や日本企業の競争力の衰えだけでなく、高齢化が進んで1人あたりの稼ぐ力が低下したことも大きい」のが原因とする。再雇用などの低賃金労働者が増えたので一人当たり生産が落ちた、というわけである。

 また、「円安が進んだことで、ドル換算時の目減りの影響のほうが大きくなった。」ともいう。ドル換算なので、円安になるほど順位は下押しされる。これまた納得である。

【日本をダメにした提言】

 それはまた、「失われた30年」の元凶でもある。低賃金労働と円安こそが日本経済の伸び悩みの原因なのだ。

 95年に日経連が「新時代の日本的経営」をまとめ、非正規雇用路線を宣言した。円安こそ国益との論調も継続された。つまり、労働者を安く使うことで安く生産し、円安による輸出促進効果を確保する路線がうち出された。そのあげくの日本経済の低迷である。セブンをはじめとする日本企業が外資に狙われ、自動車会社も多すぎるとして合併せざるをえなくなった。

 それは、個人消費よりも輸出、国内市場よりも海外市場とする戦略が過ちであったことを立証する。しかも、30年も経って、韓国に抜かれてようやく気がつくというなさけなさである。アベノミクスはその最後の悪あがき、失敗の総仕上げてもいうべき愚策であった。

【ひたすら亡国の道】

 今の日本に必要なのは内需の拡大である。賃金だけでなく、社会保障の充実、就業者を増加させることによる国内市場の拡大、そのための制度変革である。アメリカは防衛費が対GDP2%では足りないから3%にしろなどと言い出したらしいが、日本には、米国製の使えない兵器に金をつぎ込んでいる余裕などない。それこそ亡国路線なのだが、敢然と言明する政治家などもはやいないのだろうね。