【暑さにも慣れてきて】

 東北地方はまだ梅雨入りしていないはずだが、空はどんよりしている。しかしトマトやズッキーニが実り始め、紫陽花に続いてサルスベリの花が咲き、百日草が咲きかけている。確実に夏なのである。

 草むしりやブドウの袋掛けをしなければならないのだが、予告なしの仕事が立て続けに入ったため、外出もままならない。体には楽でいいのだけれど。

【最低の賃金】

 さて、今日の新聞の折り込みに介護従業員募集のチラシがはいっていた。県内の様々な事業所、およそ25ばかりの求人をまとめた案内である。ところがその時給たるや900円からである。

 ちなみに今年の県の最低賃金は900円である。つまり、最低賃金で人を雇おうとしているのだ。それでどれほどの応募があるのか、知りたいものだ。

 人手が足りなくて困っているなら、賃金を上げるしかない。それが彼らの信奉する市場経済の原理である。ところが利潤の源泉である賃金に関しては都合よくその原則を無視し、わけのわからない理屈で最低の賃金で押し通そうとする。人手不足が解消しないのは当然であって、そのしわ寄せは施設の利用者に向いていくことになる。

【自己矛盾】

 これは日本全体にいえることでもある。おりしも最低賃金改定のためのの審議会が始まった。「市場を歪める」などのためにする理屈など無視して、思いきった引き上げをきたしたい。大企業はどこも史上空前の利益を実現しており、どこかの社長は16億の年収だそうである。出すだけの金はある。もっとも我が社に関しては、自分で自分の賃金を引き上げざるをえなくなり、赤字は大きくなるだけなのだが。