【抜管】

 昨日腸瘻の管を抜いた。入院、手術の時からだから3ヶ月近くになる。説明を受けていないので具体的な方式は不明だが、ほぼ腹部の中央から5ミリほどのビニール管が挿入されていた。

 ただし、退院後は全く使用していない。わずかばかりの栄養剤注入のために何時間も拘束されるよりも、間食した方がマシだと考えたからだ。管内の水が変質しないように、日に一度20ミリリットルの水道水を注入していた。真正の無用の長物であった。

 事故は一度だけで、それも先端部の蓋がいつのまにかはずれいて、水分が腸内から逆流して腹部がびしょびしょになったことくらいである。縫い付けてあるためか、外れたりすることはなかった。

【鬱陶しい管】

 それでも、管を固定するためにテープを貼らなければならず、その周辺が軽い炎症を起こすなど違和感が常にあった。入浴時には、防水幕を貼るのが面倒で、腹部を濡らさないように下半身浴に留め、できるだけお湯がかからないように、ランニングを付けたままで洗髪などをしていた。満足な入浴は、これもまた3ヶ月近くできなかったということである。

 その抜管だが、前回診察時に要請して行なうようにしてもらった。何も言わなかったらもう2ヶ月そのままだったかもしれない。述語4カ月毎の検診がスケジュールなのだ。そんなに放置しておいて大丈夫、事故などほとんど起きないものなのだろうか。挿入部の浸出液はやまず、肉芽が形成され始め、テープを貼ったところのかゆみが増していた。鬱陶しいことこの上ないのである。

【放射線室で透視の後】

 抜管は放射線室で行われた。透視しながら抜くのかと推察したのだが異った。透視は、造影剤を注入した上で腸の動きを確認するためのものだった。90秒間の録画もされたらしい。医師が「大丈夫ですね」といのうに、ああそうですかなどと答えていたらいつのまにか施術は終了していた。何の感覚もなかった。抜きっぱなしで、ガーゼ付き絆創膏を貼っただけである。どうやら自然にふさぐように身体が反応するらしい。

【久しぶりの全身入浴】

 というわけで、ビニール管をぶら下げ、腹に貼り付けて過ごす生活が終わり、久しぶりの全身入浴をした。絆創膏には防水テープを貼ってある。それでも、いくらかは浸透するようで、ガーゼ部分が濡れたので、入浴は短時間に留めた。本当にのびのびとするのはそれがなくなってからのことである。数日すると自然にはがれるから、あとは何もしなくて良いといわれたが、それまでは傷跡を見ることもない。温泉もその後のことである。待ち遠しい。