【再入院】

 月曜日に退院した。1回目よりも1日多い入院だったことになる。

 今回、強い吐き気などの副作用はなかった。はらはらと脱毛が続いただけである。腎臓や肝臓の数値も悪化することはなかった。もっとも、腎臓を洗うために、水やポカリをできるだけ飲んだ。ペットボトルの栓の開け閉めで、右手親指腹にタコができかけたほどである。そうして日に10回は小用にたった。

【食欲不振】

 2日めから、食欲不振が進行した。ご飯を粥にしてもらい、それも駄目になると麺に変えてもらったのだが、最後には半分も喰えなくなった。副食物など見ただけで気分が悪くなり、箸もつけたくない。喰わなければと思うのだが、匂いを嗅いだだけでダメである。想像妊娠かなんかだったのかもしれない。

【暇つぶし】

 点滴棒につながれているので、ベッドから離れられない。暇つぶしにスケッチブックを持込み、ipadに取り込んでおいた写真の描き写しを計画していた。ところがいささか旧型のipadのためか、5日めにフリーズしてしまった。仕方がないので、ペットボトルや窓から見える雑木を描いて凌いだ。何かに集中するためのスケッチである。1日一度は何かに集中しないと脳が軟化してしまう。本を10冊ほど持ち込んではいたが、それで代替できるものではない。

【退院】

 というわけで、薬投与後2日で強引に退院に持ち込んだ。何かと管理したがる医師は渋ったが、ロジカルに認めさせた。しかも、研修医なのだろうか、若い白衣の連中数名の前においてである。プライドの高い彼らのことである。手術中にイヂワルされないかちょっと心配である。

 11時頃に帰宅し、12時の昼食は念のため粥にしたが、小どんぶりをお代わりした。夜は牛ヒレステーキ1枚を完食した。その後も家人が呆れるほどに食欲がある。ちゃんと喰えるのである。その日のうちに体重が1キロほど増えた。

【原因究明】

 すると、喰えなくなったのは心理的な作用か、あるいは病院食が本当にまずいからなのかもしれない。後者に関しては、理事長が1週間ほど病院食を試食すれば明らかになるのだが、全国展開の野望に燃える彼がすることはないだろう。原因は不明のまま、3月に3回目の入院を迎えることになる。