さて、北海道である。この時季にしたのは天候を考えてのことである。北海道は秋雨地帯で、9月になると雨が降り出す。前回の時は9月末で雨の降り通しだった。しまいには雪まで降った。

 そこで、8月中の計画を立てていたのだが、今年は断続的に雨となる天候不順だった。1週間先の天気予報をにらんでいる内に、9月の第2周が晴天となる予報だった。、本州に襲来する台風は東進せず大陸へと進み、消失してしまうはずだったのである。

 新潟から小樽行きのフェリーは当日でも難なく希望の室が取れた。ネットの予約状況を見ても空きだらけである。北海道はもう観光のオフシーズンなのかもしれない。帰りの苫小牧からはさらに空いていた。往復で4万1千円である。

 周遊経路は内陸である。前回に海岸線を走破しているので、今度は内陸部をという訳だ。小樽から石狩、富良野、旭川、北見と大雪山の北部を走り、知床で折り返して大雪山の南を阿寒国立公園、足寄、日勝峠、帯広、千歳から洞爺湖までという経路である。これを5泊6日、といっても2泊はフェリーだから、実質3泊4日でまわってきたことになる。

 強行が可能だったのは、平坦な北海道の地形にある。特に、小樽から知床までは高低差がほとんどなかった。層雲峡からオンネップへと石北峠を越えたのだが、軽自動車の力不足をほとんど感じない傾斜でしかない。峠といっても丘のような感じなのである。

 西進は、摩周湖、屈斜路湖、阿寒湖と山岳地帯を目指したので、それなりの起伏はあった。特に、日高山脈を越える日勝峠は本格的であった。土湯峠を越えているような趣であった。

 で、何で本格的な山道がないのかを考えてみた。結論は、山に入っていく必要がなかったから、だと思う。平野部に土地がいくらでもあり、人手が足りないくらいなのに、なんで好んで山奥に生活の場を求めなければならないのか、ということだ。そんな所に行くのは、倭人に追いたてられ、潜むように暮らすしかなかったアイヌウタリの人々だけだった。山岳部の通行の便など、むしろ厄危だったのかもしれない。遠隔地との往来は船と海岸沿いの鉄道で足りる。

 というわけで、洞爺湖や阿寒などの観光地をのぞいて山岳交通路は発展しなかった。大雪山を横断する必要などなかった。という所で気がついた。大雪を上川から士幌に抜ける南北の峠道があるではないか。北海道を東西に横断することのみを考えていて気がつかなかった。これはもう、次回はこのルートの探索しかないね、ということである。

 

層雲峡 銀河の瀧