順位を決めないかけっこが教育的に問題である理由をいくつか挙げると、以下のようになります。

### 1. **競争心の育成**
競争は個人の成長を促す重要な要素です。白黒をはっきりさせることを求める負けず嫌いな小学生は、競争を通じて努力することの大切さや、自分の限界を突破する方法を学びます。順位を決めないかけっこでは、競争心が育たず、努力する意欲が薄れてしまう可能性があります。

### 2. **自己評価の確立**
順位を通じて、自分の実力を客観的に評価することができます。これにより、自分の強みや弱みを把握し、今後の課題に取り組む姿勢を養うことができます。順位がない場合、自己評価が曖昧になり、成長の方向性を見失う恐れがあります。

### 3. **社会の競争原理の理解**
社会に出ると、競争は避けられない現実です。学校での競争体験を通じて、公平な競争の中で勝ち抜く方法や、敗北から立ち直る方法を学ぶことが重要です。順位を決めないかけっこでは、このような社会の現実に適応する準備が不足するかもしれません。

### 4. **達成感とモチベーション**
勝利や好成績を収めることで、達成感や自信を得ることができます。これがモチベーションとなり、さらに高い目標に向かって努力する意欲が湧きます。順位を決めない場合、この達成感が得られず、モチベーションが低下する可能性があります。

### 5. **公正な評価とフィードバック**
順位をつけることにより、公正な評価と具体的なフィードバックが可能となります。これにより、生徒は自分の成果や努力の結果を具体的に知ることができ、次の目標に向けてどのように取り組むべきかが明確になります。

### 結論
これからの日本を守っていくためには、競争原理が重要であり、順位を決めないかけっこはその教育的効果を損なう可能性があります。競争を通じて育まれる努力、自己評価、社会適応能力、達成感、公正な評価といった要素が、子どもたちの成長には不可欠です。