むくべきかむかざるべきか問題 | SUNFLOWER助産院ベビーマッサージ・マタニティヨガ

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自宅の片隅で助産院を開業しています助産師ゆっこです。
相模原市南区(相模大野、町田近郊)を中心に、ベビーマッサージやマタニティヨガ教室など開催しています。
地域のママと赤ちゃんが育児を楽しみ、仲良くなる絆作りのお手伝いをしています。

先日のあさイチでのご質問でもお答えしましたが、
こちらでも補足説明を。


番組冒頭は
わたしの講座のVTRから始まりました。

その中でも
「おちんち んはこうしてここまで洗うんです」
という
洗い方の説明の場面。


2時間以上にもわたる講座を収録した中で
そこ切り取るかぁ…
っていう編集なんですが笑

「朝からいきなり何?!」

みたいなインパクトを与えるためという
意図はよくわかります笑


もちろんですが
本当は前後にたくさんの説明があっての
あのフレーズなんですが、

放送されたのが切り取られた一部となりましたので
不安になったり
疑問に感じたり
した方もいるのだと思いますので

そのあたり、こちらでも書いていきます。



番組に届いたご意見は
「小児科では剥かなくていい。むしろ危ないから剥くな。と言われましたが」という内容。

はい、
そのようなご意見も承知しています。

『剥くべきか剥かざるべきか問題』は
小児科医の間でも泌尿器科医の間でも
賛否があります。

なので、わたしもどちらにも加担はしていません。


わたしがお伝えしているのは
剥くか剥かないかではなく
清潔を保つことです。


引き下げてみて、
現状いける範囲まで引き下げたら
包皮から露出した部分を洗いましょう
ということです。

恥垢がたまると
亀頭包皮炎を起こすこともあります。

包茎で生まれる赤ちゃんたちは
おしっこするたびに
包皮は尿で湿潤し
新陳代謝の良い粘膜には
あっという間に恥垢はたまっていきますから。


最初はタコの口状態だった先端も
毎日お風呂のたびに
さらには、トイレでおしっこするたびに
引き下げることを繰り返していくことで
少しずつ包皮から見える範囲も広がっていきます。

そして、
親も子ども自身も
その繰り返しを通して
自分の身体を知ること
観察すること
大切に扱うこと
を習得していけると考えています。


剥くことを目的として
無理な力をガンガン加えてしまえば
それは傷つけたりそこから感染したりするリスクを生むかもしれません。


また、中には
「小児科で(あるいは健診で)うちの子は一度剥いてもらいました。だから大丈夫です。」
とおっしゃるお母さんもいます。

剥くか剥かないかに注目するとこういうことになります。
一度剥いたから良し
ではないです。
剥けている=亀頭が露出できる状態の包皮である
ということなので

ならば、毎日包皮は引き下げて洗ってあげてほしいと思います。
(そして洗ったら必ず元に戻すことを忘れずに)

赤ちゃんはみんな仮性包茎。

通常はいつも包皮が被っていますから
清潔を保ち
観察をし
幼児期になったら自分で洗えるように

導いていただきたいと思っています。


うーーーん。
ほんとはもっと書きたいけど

講座では男の子のケアだけでも
かなりの時間を割いていますから。

もっと知りたい方はこちらの書籍がおすすめです。

そして、
やはり“性教育”というと
こうして“性器”のことが注目されてしまうのだなぁと
わたしはどちらかというと
そこが不服です。

“性教育”は
身体のしくみや
妊娠の経過(性行為)や
生理のしくみ等の
構造的な知識のことだけではなく

もちろん
いやらしいことや
恥ずかしいことでもなく

人間の根底であり
愛の話しであり
いのちの話しであり
人権の話しであり
自分を大切にするために
自分を守るために必要な
すべての基本になる土台作りの話しだと考えています。


そのあたりの話しは
なかなか簡単には伝わらないですね。

でも、今まで講座に参加してくださった方たちの感想からは
そのへんしっかり感じてくれてるようなので

これからもわたしは
地味かもしれないけど
面と向かって話し合って
親御さんに、そしてその先にいる子どもたちに
伝えていきたいなと
改めて感じたところです。



と言いつつも
8月いっぱいまでは
各講座類はお休みです。

『幼児期から家庭で始める性教育』は
次回は9月からとなります。

日程は近日中にアップします。

少々お待ちくださいませ(^^)