匂わないゴミ(前編) | 週刊さんでいリターンズ

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起業系コメントが面倒になったので(わしはまだ病院にいたいんだお)、コメントは承認制にしました。基本知ってる人のコメント以外は承認しませんのであしからず。1日10人も見にこないブログで営業しても効果は少なかろうになあ、ご苦労さま。まあ、頑張ってくれ。

この話はフィクションではないのだが、大きな声で語って相方みかんせいじんに見つかると怒られるので
小さな字で書く。ちょっと不思議な話だ。

相方の会社では変わった事件が良く起こるのである。それはひとえに変な人が多いからだ。

ある日、社長とマネージャーの相方の所に、若手社員から「もう働けません」という内容のメールが来た。
直属の上司と折り合いが悪くプレッシャーに耐えられないのが原因らしいのだが
「死のうと思いましたが死にきれません。誰もいない南の方に消えます」
という内容が穏やかでない。連絡を取るが当然携帯にかけてもつながらない。
実家に連絡を取ろうと思ったが会社の名簿には記載がない。

仕方がないので相方は名簿の住所を頼りにタクシーでその社員の下宿に急行した。
郵便受けを確認してアパートの2階の部屋に向かう。すると、おじさんが
廊下で洗濯物を干しながら(よくわからんのだがそういう家屋構造らしい)
立ちはだかっている。

「誰をお尋ねですか?」

「○○さんを」

と相方が答えると、

「○○さんなら最近引っ越してもういませんよ」

と言って踵を返して去っていく。
え?と思いながらも部屋のドアを叩く。答えはない。

しばらくアパートの前で誰かが出入りしたりしないか待つ。
すると郵便屋が郵便物をポストに配って行く。彼のポストを覗くと
ダイレクトメールが入っている。なんだよ引っ越してねえじゃん。
さっきのおっさんに文句を言ってやろう、と部屋の前に戻ったがその姿はもう、ない。

部屋のドアをもう一度叩くがやはり返答はないし、人の気配も感じられない。
諦めてその場を離れながら、こういう下町なら駅前の不動産屋に聞けば
大家さんに連絡取れるかもしれないと考えた。
幸いにも___中にはヤバイ不動産屋もあったらしいが___数軒目の不動産屋が
そのアパートを扱っていて、大家さんの連絡先を教えてもらうことができた。

大家さんは地元のお婆さんで、その時間には家にいなかったので(大方午前中は病院か接骨院で仲間と喋っているのだろう)
娘に伝言して一旦会社に戻る事にした。

夕方に連絡がついた大家さんは耳が遠いが気のよい方で、わけを話すと
「そういう事情なら部屋を開けてみよう、でもあんたも立ち会って頂戴」
というので待ち合わせて一緒に部屋を訪ねることにした。

そしてみかんが見たものは。(続く)