男の鑑 | 週刊さんでいリターンズ

週刊さんでいリターンズ

起業系コメントが面倒になったので(わしはまだ病院にいたいんだお)、コメントは承認制にしました。基本知ってる人のコメント以外は承認しませんのであしからず。1日10人も見にこないブログで営業しても効果は少なかろうになあ、ご苦労さま。まあ、頑張ってくれ。

「小脳梗塞」というと、「ミスチルの…」とセミナーの発表会で
皆で同時にぼそぼそつぶやくぐらい有名になってしまった症例である。

小脳は動作の学習・予測をする部位なので(物を取るのにここまで手を伸ばすとか
これを動かすにはこの位力を入れればよいとか)
異常があると、ふらつきや推尺異常や(=どこか指そうとして突き抜けて
とんでもない所へ行っちゃったり)物を握るのに力入れ過ぎて潰したり
等の運動性失調が起こる。30代前半でも梗塞起こすんだな、恐いなあ。
解剖で小脳の分解を担当したので、あの○○○○状(食べ物)の血管の
どこかがつまって×××××状(食べ物)の小脳の組織が破壊されたのね、
と想像したりする。
食べ物に例えると少しは食欲が落ちるかと思うでしょ。
ところが全然。解剖すると寧ろ腹が減ってしょうがない。

・・・ほっとくと私の話は推尺異常でどっかに行ってしまうのだが、
ある日の解剖は中枢(脳・脊髄)の分解で、小脳・脳幹は、不器用な人がやるように、
という指示がでたのである。大脳と脊髄は細かい作業がある為だ。
私的には大脳削りをやりたかったが、控え目なテクニシャンのN村さん
(33才インビ系)が珍しく、やりたいと主張したので譲った。
中枢の班分けの相方は誰だ?と見ると学校一の美青年・Y君(憂い含みの美形28才)だ。

「あ、じゃあ私、小脳」
特に主張のないY君は否応もない。彼は顔はいいが不器用なんだい。
詳しくは語れないが、ないはずの筋肉を創作するぐらいに。
しかし通常の解剖班分けでの私らの班の仕事の終わりの早さについて、
他の班から羨まれた時、「うちらテクニシャン揃いだもん」と言ったら、
隅のほうで彼が「じゃあ…オレダメなんだ」と肩を落とし呟いていたりする。
何がダメなつもりかは知らんが。

しかし昼休みに彼と同じ解剖班の若い女の子の話を聞くと、
「Yさんは男の鑑です」と言う。「カッコよくてぇ、優しくてぇ、彼女一筋。」
そう、彼女一筋。どうけしかけても浮気しない。(けしかけんなよ)

他の女の子にも聞いてみるに、彼のポイントの高さは
「カッコいいのに彼女一筋」
ブサイクでは残念ながらポイントは少し下がるのね。

「浮気は男の甲斐性」とも言うと思うが、美男子が彼女一筋だと鑑なのだな。
そういうもんか。
つまり、時代は「一筋」に向かう気もしないでもない。しなくなくもない。