2019/6/18(火)、数人で西行終焉地の弘川寺に行って俳句作り(吟行)してきました。弘川寺は大阪府富田林市(とんだばやしし)の山中にあります。
近鉄、富田林駅から、バス、またはタクシーです。かなり山奥にも住宅地があり、そのさらに奥に弘川寺はありました。
一緒に行ったメンバーのひとりが「弘川寺の西行堂の下にはアリ地獄がいっぱい居る。」との情報を持っていて、それを実際に見に行ったという事です。(「蟻地獄」は夏(主に6月)の季語です。)
さて、西行堂に到着です。地面を見ると無数の「すり鉢」状のくぼみが点々とある!「ほんとにアリ地獄がいる!」。でもすり鉢の主「アリ地獄」の姿はすり鉢の底に隠れて見えません。ひとりが蟻を捕まえてすり鉢に投下。一瞬「主」が現れて蟻を捕まえようとしましたが、逃げられました。
「蟻地獄 命拾いの小虫かな」
↑西行堂の軒下のたくさんの「すり鉢」
なお、アリ地獄の補食シーンは検索すればたくさん動画があります。
こんな残酷な動画は、載せるのはちょっと…。
木の根の陰にも「すり鉢」がある。
「走り根の陰に隠れて蟻地獄」
…「走り根」は地面から顔を出している木の根。
↑西行堂 全景
西行堂から少し登ると頂付近に平地があり、そこに西行のお墓がありました。また、西行を尊敬していた「似雲(じうん)」という僧のお墓も西行の墓に対面して20mくらい離れてありました。お二人で天国で暮らしているのでしょうか。
↑西行のお墓
「朽ちる墓 守る静寂 夏木立」
…夏木立が季語。
昔、作った句ですが、状景が合ったので載せました。
↑似雲のお墓
立て札には
「似雲墳 江戸中期広島の歌僧似雲法師は西行を慕い、その終焉の地を求めて、この地に西行の古墳を発見しました。
その後、西行墳の周辺に千本桜を植え、その中に「花の庵」を建てて住み、西行堂を建立し、生涯を西行追慕にささげました。」
と書いてあった。
千本桜を周回する歩道もあって、春はきれいだろうな!
周辺には都会では珍しい蛍袋と言う草や大きなカタツムリが見られた。
↑蛍袋(釣鐘草)…昔、子供がこの中に蛍を入れて遊んだそうな。
6月頃の季語。
「山深し ほたるぶくろの明かりかな」
紫陽花に大きなカタツムリ(どちらも6月頃の季語)
「かたつむり葉蔭の湿りひと休み」