アロハでーす。

先週から産休に入り、ようやくきちんとおなかの赤ちゃんと向き合える体勢をとりつつある愛です。


ちょっとボーっとしているとはいえ、ヘンな気持ちのアップダウンもとくにないままに、

最後まで淡々と仕事をして(まだいくつか終わってないけど)、楽しく日々を過ごしています。



あっという間に9か月が過ぎて、気がついたら先週金曜日で妊娠37週目(=いつ生まれてもおかしくない時期!)

を迎えてしまいました。一人目のモモのときとは、すごい違い。ものすごい余裕。


土曜日には、乳がん啓発のピンクリボンキャンペーンのイベント、「Run for the Cure 2009」に行ってきたりして。

皇居まわりを10km走るチャリティ・ランに、大悟とBENが出ることになっていたのだけど、

「5kmウォーク」の部門があるから出よう!と妊婦仲間のJOHに誘ってもらったもの。



船乗り日記   船乗り日記
桃、BENとJOHの友人のお子さん、5歳年上の優しいジャックに完全に惚れてました。「ジャックはどこ?」と夢中。




大悟が10km走っているあいだ、

私は妊婦の友達・里香&JOHと、モモ(ベビーカーでガン寝)も一緒にガシガシ歩いてきた。


5kmくらい普段から歩いている気がするけれど、信号待ちも休憩もなく歩くと、それなりの運動だった。

臨月の妊婦が張り切りすぎて、その結果として陣痛がはじまったらそれはそれで面白いかな・・・

と思っていたのだけど、さすがにこのくらいじゃあ、まだお腹にとどまっていたい様子。



私は、大悟がハマったトレイルランニングの話を聞いては、

「自然の中を走る」というスポーツ強い憧れを感じる一方で、ロードを走ることにはあまり興味がなかった。

少し前から「皇居ランナー」って流行ってるけど、東京で大きな車通りの横を走ってもなあ・・・ と思っていた。


だけど、人気の理由が、今回初めてわかった気がした。

都心でありながら、皇居の緑がすごーく気持ちいい。一度も信号に止められることなく走り続けられる。

1周5kmというわかりやすさも魅力なのかもしれない。


あと、友達と誘い合わせて毎週走る女子には「走ったあとの赤坂ランチ」も楽しみなんだろうなあと。


いつも自然の中を走れたらそれがいちばんだけど、アスファルトを走るのもそれはそれで爽快なんだなと

自由に走れる人たちをうらやましく思った。私も、次の授乳期がちょっと落ち着いたら走りはじめよう。




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37週目のここにきてようやく、仕事で何度もキャンセルしてしまった母親学級にも通いなおしている。

忘れかけていた出産のイメージも着々と取り戻しつつ、予定日あたりの満月もチェックして、

毎日それなりに散歩もして、里帰りの荷づくりもはじめた。



といっても、やっぱり1人目のときとはずいぶんいろいろと違う。



モモが生まれる前は、この時期、頑張って「よき妻・よき母宣言」をしようとしていたように思う。


でも今回はどちらかというと、それよりも

「赤ちゃんが生まれても、私は遊びに行くのをあきらめないのだ!」という決意表明も新たに、

車輪が大きくて、砂浜や砂利道がOKなアウトドア仕様のベビーバギーも買ったりして

(というか、両親に買っていただいたりして)、ウキウキと4人家族体制に備えている。




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これからベビーカー購入を考えている海沿いにお住まいのママたち!

砂浜のお散歩が絶対OKなアウトドア系ベビーカーの中で一番コンパクトなのはたぶんコレ、NZ産の「Mountain Buggy」だよ。





新しいベビーカーを見て、


「いやっはー!あたらちいベビーカーだ!かっこいいね!」


と喜んでいるモモ。 まずい!と思った私。


だってモモ、これを完全に自分のだと思ってしまったようで、

このままじゃ、赤ちゃんが生まれてこれに乗せたら「これはモモちゃんのだから~!」とかいって、

赤ちゃんを押しのけて怒るに違いないと予感した。


「これは~のものです」みたいな所有格を教えるなんて好きじゃないけど、

赤ちゃんへの危害防止のためには先手を打たなければと思い、


「桃、これはソラマメくんのなんだよ」


「・・・?」


「ソラマメくん、もう少しで出てくるでしょう?」


「うん」


「桃が生まれたときは、たいぎーちゃんに茶色のベビーカーを買ってもらったでしょ?」


「うん」


「今度はソラマメくんに、ひろくんがこれを買ってくれるんだって。

 桃、これに乗りたかったら、ソラマメくんに "かーしーてー" って言って、貸してもらおうね。」と話してみると、


「ふーん」 と、わりとあっさりしている。


「これ、赤ちゃんのだから?」 と聞いたかと思うと、おもむろに自分のワンちゃんを出してきて、


「ワンちゃん、ももちゃんが、ベビーカーに乗せてあげるからね」 とお姉ちゃんごっこをはじめた。


「あのね、こうやって、リュックのときみたいにベルトするんだよ。

 ももちゃんが、パチッて、ちてあげるからね。 ・・・あ、ちょっとまっててね」


何をするかと思ったら、

「ワンちゃん、もうねむいんでちょ。ももちゃん、おちゃのんでから、いっちょにねんね、ちてあげるから」


って、それ、いつもの私のセリフ~。


桃、わざわざお茶を飲む「フリ」をしてから、ワンちゃんの寝かしつけにとりかかりました。


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そのあとは、エルモにも同じことを!!


「エルモ、このベルト、リュックみたいにするんだよ。あたらちいベビーカーだからね」



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おっ、いいじゃん。

大丈夫かな?桃も、いいお姉ちゃんになるかな?


そう思ったも束の間、「こんどはうさぎさんね!」と言って、うさぎさんをベビーカーに乗せるために

乗っていたエルモを腕からひっぱり出し、床にたたきつける。


・・・うーむ。 どうだろう。




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その夜、お風呂に入っていた時のこと。


私のまんまるのおなかを触りながら


「ソラマメくーん、いつ出てくるのー?もうすぐー?」 と話しかけたあと、


「ママ、ソラマメくんのあたらちいベビーカー、ももちゃんも借りていいの?」 と聞いてきた。


「もちろんいいよ。桃も、ソラマメくんに、絵本とか、おもちゃとか、かしてあげようね」 と言うと、ちょっと嬉しそう。

もう少し考えてから、また問答がはじまる。


「ママのおっぱいは、ソラマメくんがのむの?」 


「そうだよ」


「そうしたら、ぎゅうにゅうがでてくるの?」


「そうだよ、ソラマメくんがのむと、ミルクが出てくるんだよ」


「おいちいの?」


「おいしいよ~。桃も、赤ちゃんのときに飲んでたでしょう。覚えてる?」


「・・・モモちゃんは、もう、ママのおっぱい、のまないの?おねえちゃんだから?」 


「そうだねえ、桃はもう、コップで牛乳、飲めるもんねえ」 というと、

それには答えず、ちょっとクネクネしながら「抱っこ」を要求。


しばらく、ぎゅーっと抱っこで湯船につかっていた。



普段は抱っこをせがむほうじゃないし、それほど甘えん坊でもないはずなんだけど、

ここ数日、抱っこの回数も、イヤイヤの回数も、右肩上がりに増えている気がする。




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先々週、友達のケンと雅恵に赤ちゃんが生まれた。コアちゃん。生後2週間。(写真左は友達の倫子)

「かわいいねえ、ちっちゃいねえ」「ももちゃんが抱っこちてくれるの!」と、桃はもう、触りたくて触りたくてしょうがない。





我が家にベビーカーがやってきた日の夜中、ヤキモチ桃のピークを見た気がした。


夜、桃がうなされてるなんて記憶にないくらい珍しいことなのだけど、


「いやあああだあああーっ!」 と大きな声を出して、うなされていた。


ビックリした大悟が


「桃、大丈夫だよ、こっちにおいで」と私たちの間に抱き寄せると、眠ったまま、

「だめだよ、ももちゃんのだからあーっ!」


と足をバタバタさせて騒いでいた。



あの日は、そういえば寝る前にも、

ちょっと前に好きだったけど、しばらく見ていなかった絵本も引っ張りだしてきたんだった。



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     なっちゃんの家に、赤ちゃんがやってきました。

     なっちゃんはとってもうれしい反面、赤ちゃんを抱っこしているママと手をつなげなかったり、

     牛乳いれて、パジャマを着せて、とお願いするのを我慢しなくちゃいけなかったり、

     必死で頑張ってお姉ちゃんになろうとしています。でも、ねむくなっちゃうときくらいは、

     なっちゃんも「ちょっとだけ」ママに抱っこしてほしくて・・・



「ちょっとだけ」。

シンプルなことばと絵で、語りかけてくる小さい子向けの絵本なんだけど、

2人目を迎えようとしているママには涙なしには読めない秀作。


それを、「これ、よむの」と久しぶりに引っぱり出してきて、私の膝に座るモモ。


「なっちゃんち、あかちゃんがきたね。ももちゃんといっちょだね」

「なっちゃん、じぶんでぎゅうにゅういれたら、こぼちちゃったね」


とコメントしながら話を聞いていた。

そして、何度も読んだはずなのに、やっぱり最後で泣いてしまう私の顔を、面白そうに振り返り、

「もいっかい、よんで」。 


言われるがままに、3回読みましたとも。




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「わんちゃん、こうちてるね」 とウィンクを真似。いつの間にか、ちゃんと片目をつぶれるようになってました。




小さなモモは確実に、なにかを感じ取りはじめている。


甘えん坊の頻度も「いやいや」の数も確かに増えているのだけど、

それと同じ回数だけ、モモは本気で私のおなかに話しかけている。


もうすぐ出てくる赤ちゃんのことを、我が家で一番ちゃんと認識しようと努力しているのは、

実は大悟でも私でもなく、モモなのかもしれない。


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近所のスーパー、オリンピックの屋上駐車場。 警備員さんが出てきて退散するまで、ノリノリでスケートボードの練習をしていたモモ。

腹ばいになって「パドリング」していたのには、超ウケた。



そういえば。


先週の検診でようやく、「ソラマメくん」が女の子だということが判明しました。

モモとは、姉妹になります。


男の子である可能性を捨てられずに、女の子の名前を考えていなかった大悟は、

今になってお花と植物の図鑑、それに広辞苑を見たりしながら、いい名前を必死に考え中です。



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ソラマメくん、安心して出てきてね。


お姉ちゃんのモモちゃんは、きっとソラマメくんが大好きなんだよ。

ふたりはきっと、人生ずーっと仲良しのお姉ちゃんと妹になるって、ママは思ってるよ。



2児の母って、みんなこんな風にひとりめが気になってしまうもの?

桃の複雑な心境を垣間見るにつけ、いまから少し、きゅんと切ない私でした。




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