2000年時点で、

世界の平均気温は産業革命以前と比べて0.6℃上昇しています。

これが2050年までに2℃上昇すると、気候変動による水不足や飢餓などにより、

30億もの人の生活が脅かされる恐れがあります。(「気候変動+2℃」(山本良一責任編集)より)


今年、梅雨明けの遅さと日中の暑さに、

地球がついに悲鳴をあげはじめたのを感じた。

地球温暖化の危機が、

ついに体で感じるところまできちゃったなあと思う。


世界の気温が2度あがったら、

まず、南極や北極に近いところの氷が溶け、世界の海の水が増える。

海の水も暖かくなって膨脹するから、海の水面が今より高くなる。

専門家の予測では、50センチ~1メートルの海面上昇があるんだって。


もし海面が1メートル上昇すると、南太平洋の島国の中には、水没してしまうところが出てくる。

ツバルやフィジーでは島の一部がすでに沈みかけている。

すでに家を失った人がいるし、塩害で農業ができなくなった土地も多い。


家や国を失った人はどこに行くのか。

今後、続々生まれる予定の「環境難民」の行き先は、

まだ国連でさえも対策を練っていない。


日本でも、海面が1メートル上昇すれば、全国の砂浜の90%が消える。

東京23区のほとんどが、満潮時に床下浸水の被害にあう。


海の家は、どこに建つ? 

ヒザまで水浸しの家からのお引越し代は、誰が保障する? 

もちろん、まだ誰も対策を練っていない。


問題は海面の上昇だけじゃない。

平均気温が2度高くなるということは、東京が鹿児島並みになるということ。

日本列島が、今より400キロ以上南に動くようなもの。

これまでコメが作れなかった北海道の北でもコメが作れるようになり、

東京でもマンゴーが育つようになって、

ラッキー!!


なわけないじゃん。


これまでと同じ野菜を育てられずにつぶれていく農家。

急激な気温の変化に耐えられなくて姿を消す森の植物。海の生き物。

南の国で流行しているマラリアのような病気も、日本に上陸するようになる。


このままじゃ近い将来訪れるとされている「2度の変化」って、本当にやばい。

それなのに、私には、どうしてもやめられないCO2排出習慣がある。


どれだけしつこくクーラーのコンセントを抜こうと、マメに電気を消そうと、ペットボトルを買うまいと、

週末のサーフィンだけは、やめられない。


つまり、海に通うためには、

東京に住んでいる限り、車という排気ガス撒き散らしマシンに頼らざるを得ない。


しかも問題は、

排気ガスをまいているという良心の呵責だけじゃない。

外房の海への往復で、車のタンクは半分空っぽになってしまう。

最近の石油価格高騰で、ガソリン代は学生時代の1.5倍はカタイ。

東京で「レギュラー満タン」入れると、7000円近くかかってしまうこともある。



1950年からの50年間で世界の原油消費量は約7倍にまで急増しました。

今後も資源の逼迫や、資源消費に伴う廃棄物や排出物による環境破壊が進行することが懸念されています。(「成長の限界人類の選択」(D. メドウズ著)より)



地球に悪いとわかっているのに、膨大なお金を払って車に乗り続ける。

あほだなあ。


ハイブリッド車、てんぷら油で走る車、ソーラーカー。

どれも、まだ安い値段では日常に浸透してこないようだけど、最近ずっと考えてました。


そしたら、ちょっと面白い情報を発見。


先月オープンしたばかりの環境情報ハブ「greenz.jp」 http://www.greenz.jp/  によると、

フランスの大西洋に面した静かな街、ラ・ロシェルという場所で、脱石油生活がはじまっている様子。

1986年以来、街に電気自動車を推奨していて、今では235台の電気自動車が導入されて、

町中を走りまわっているんだって。



以下、greenz.jp より:

町を走る車の汚い煙に眉をひそめた経験が1度や2度はあるでしょう。そんな車を町ぐるみで市内から追い出してしまおうというプロジェクトが、フランス南西部の小さな港町、ラ・ロシェル(La Rochelle)にあります。

(中略)


面白いのは、電気自動車を気軽に借りられるという点。

駅、大学、コミュニティーセンター、スポーツセンター、ショッピングエリアなど7つのステーションから

24時間いつでも車を借り出せます。


借りるには予約が必要で、料金は月々の契約でいくらの料金を支払うか、

使用した分だけ支払うかを前もって決めておきます。

使用したい人はステーションに行って、緑のランプがついている充電済みの車を探し、

特殊なカードを差し込むだけ。


カードはパスワードで動作し、使用し終わった後もパスワードを使ってドアをロックします。

車はどのステーションに返してもよいため、公共機関から公共機関の移動にも最適。

電池は平均80kmごとに充電が必要ですが、電池の性能が向上しているので、街で乗るぐらいなら、

平均2~3日に1度の充電で充分なようです。


街のあちこちには充電ポイントがあり、家での充電も可能。

100km分の充電には2ユーロ(約300円)しかかかりません。


(後略)


以上、greenz.jp より引用。

全文は、コチラ → http://www.greenz.jp/index.asp?REPORT_NUM=123



* * *

街のアプローチ次第では、

電気自動車の導入はそんなに難しくないのかな。

2005年にはフランス郵便局も電気自動車を採用して、パリとボルドーで大活躍しているんだって。

電気自動車の電気も、電気がどこから来るかがまた問題。

原子力発電ではなく、

みんな自分の家で太陽光と風力を集めだしたらもう言うことないね。



先週、

ストップロッカショのインタビューで坂本龍一さんにお会いした時は、

ニューヨークの自宅をすべて再生可能エネルギーでまかなうようにしたとか、

コンサートも全部風力発電とか、さすがメチャクチャ意志貫いてて素敵なこと言ってたけど、

さすがにまだまだお金のかかる部分も多い。


でも、いますぐできる実践だって、いくつかある。



というわけで、

前にも紹介した、ふたつの素敵なアイディアをもう一度載せようと思います。

***


■緑のカーテン

夏にクーラーが多用されると、地球温暖化に大貢献するばかりか、
人の体調も狂わせることがある。そこで今注目されているのが「緑のカーテン」。
へちまやきゅうり、ゴーヤなどの水をいっぱい吸う蔓植物を壁を使って育てると、
夏の暑い日に直接日差しが部屋に入って温度を上げるのを防いでくれる。
布でできたカーテンとは違って、自然のカーテンは生きて呼吸をしてるから
手間はかかるけれど、暑い日に木陰で涼んでるような気持ち良さがあるそう。

昨年と一昨年、板橋区のとある小学校で教室を「緑のカーテン」で
覆ってしまおうという活動があったそう。 すごい! うちでも真似したい!
詳しくは、こちら;
http://www.ecomix.jp/ecomix_design/shougakkou.html

***

■天ぷら油で車が走る!

廃油再利用エネルギーで走る、激シブ80年代のメルセデスで
ウーロン舎に乗り付けたのは、アースデーマネーの八田さんと
Be Good cafeのシキタさん。彼らの車からは、排ガスではなく
おいしいごはんを連想させる、香ばしいてんぷら油の匂いが漂ってくるそう。

廃油天ぷら油の天かすを取るだけでそのまま燃料として使えるように車を仕様変更する。
陸運局には廃食油併用の届け出だけで使える。申請に必要なのは用紙代60円のみ。
公害のない再生産可能な植物オイルを使うことでCO2削減につながり、
廃棄される天ぷら油が再利用可能。すごい。ドラえもんくらいすごい。

詳しくは「菜の花プロジェクト」HP;
http://www.nanohana.gr.jp/index.php



* * *


小さなひとしずくがなかったら、大きなうねりは生まれません。

よし、明日もがんばろう。