12世紀、北米先住民のイロコイ人が作った117条の平和法には、
今の世の中に必要なことが全部入っていた。
ヨーロッパでは18世紀になっても王政が続く場所が多く、
憲法を持つ国はほとんどなかったというのに。
18世紀後半、イロコイ社会から民主主義のヒントを得た
トーマス・ジェファーソンやベンジャミン・フランクリンが獲得したのが
アメリカ合衆国独立であり、イロコイ連邦法を参考に作ったのが、
アメリカ合衆国憲法だった。
その後、合衆国憲法や自由と民主主義の思想はフランス革命や
世界中の民主化に広がっていく。
この流れだと、状況証拠的には、北米先住民が今の平和と自由の
思想を形作ったといっても間違いない。
イロコイ連邦は、アメリカの中に存在する「もうひとつの国」だ。
文化的にも、法的にも。
イロコイ人は今もその思想を大切にアメリカに存在していて、
しかもなんと独自のパスポートを持っている。82年にジュネーブの
国連会議に行って、イロコイ連邦を独立国として申請、それが受理されたらしい!
屋久島で執筆業を営んできた作者の星川淳さんは、直接お会いしたら
なお素敵な人! 最近グリンピースジャパンの事務局長に就任された。
ずっと北米先住民やエコロジーと向き合ってきた星川さんには、
文字化されず、語られない歴史に目をむける大切さを教えてもらった。
行動し、表現する先住民、イロコイ人。いやあ、かっこいい。