大腸菌群検出紙で、菌の反応らしき色調の変化があるが、

どうも典型的でなく、はっきり判定しにくい、そんなことも、時々起こるようです。

 

 具体的に、どう判定したら良いか?

 

 実例を上げて見てみます。

 

 

 

 この画像は大腸菌群検出紙上に現れた、大腸菌群のコロニーであります。

 

 下の二つは、それぞれ 大きさが違いますが 比較的はっきり判定できるかと

 

 思いますが、上の拡散したコロニーをどうするか。

 

 よく見ると 左の線で示したように、濃い菌コロニーの核が見られると思います。

 

 それを中心にコロニーが拡散している状況です、これは菌の種類によって、

 

 菌が運動性を示して、このような拡散として、とらえられます。

 

 従って、この場合は 菌の大きさに関係なく、全部で3cfu/g の

 

 大腸菌群として判定致します。

 

 拡散しやすい(運動性の強い)大腸菌群は、24時間培養以上で

 

 やがて検出紙いっぱいに拡散いたしますが、その場合でも無数の菌ではなく

 

 あくまで1個の菌コロニーによるものですから、判定は1cfu/gとなり

 

 微量な菌数となります。