会社の経営を論理的に行っていくためには、数字やデータは非常に重要です。

 

数字やデータを考える際に必要なのが「会計」です。

 

会計という用語は日常的に聞くワードだと思います。では、会計とはなんでしょうか?

 

色々な説明の仕方がありますが、一つの言い方として「企業の取引を測定や報告のために数値化すること」と言うことができます。

 

ある取引の内容を何らかの目的のために数値化する、と言うことです。

 

 

財務会計と管理会計

会計は大きく二つに分けることができます。

 

財務会計と管理会計です。

 

 

財務会計とは、外部の人のための会計です。

 

制度会計とも言われており、株主や債権者に会社の情報を伝えるための仕組みです。

 

広く外部の人に情報を正確に伝えないといけないので、財務会計には基準やルールが設けられています。

 

 

財務会計に対して、内部の人のための会計が管理会計です。

 

非制度会計とも言われており、その会社の経営者や従業員が活用するための仕組みです。

 

内部の人間なので、基準やルールにとらわれることなくその会社に目的に応じてルールを決めることができます。

 

集めるべき数字やデータもその会社によって異なるでしょう。

 

 

数字を見ないと現状把握ができない

中小企業では、うまく数字やデータを活用できているところが多くはありません。

 

中小企業の多くの決算書は納税のために作られているため活用されておらず、株主もほぼ社長のみなので財務会計のような考えも導入されていません。

 

管理会計の考え方も導入はほぼされていないでしょう。

 

つまり中小企業では数字やデータ面での経営の判断がほぼされていないと言えます。

 

納税のための決算書を見ても、なぜこのような費用が発生していて、なぜこれだけの利益が出ているのかもわかりません。

 

感覚的にはキャッシュフローの方を意識しているので、「あれ?利益ってこんな額?」となる方が多いでしょう。

 

 

 

財務会計だけでも現状把握ができない

財務会計を勉強すれば数字を使った現状把握、そして将来への意思決定ができるのかと言うとそうではありません。

 

財務会計は、前述の通り一定の基準やルールに沿っています。

 

例えば、車は基本的には6年で償却をする仕組みになっています。

 

償却をすると言うのは、車のような数年にわたって使用できるものは、買った時に全て費用にするのではなく、数年に渡って費用化をしていくと言う意味です。

 

しかし、実際には車をどのぐらい使用するかによって使える年数は異なります。

 

毎日数十キロ、数百キロも走るような仕事の場合には車はもっと短い期間で買い替えが必要になるかもしれません。

 

ほぼ事務仕事でたまに外出するような仕事であれば、10年以上車が使えることもあるでしょう。

 

財務会計では、このような会社の実状は無視してルールが設けられています。

 

これらの会社ごとに合わせて把握するためには管理会計の仕組みが必要になります。

 

 

 

管理会計は自社のための会計

管理会計を導入するためにはどうすればいいのでしょうか?

 

実は簡単ではありません。

 

そもそも中小企業では数字やデータを収集していないために、データの収集から年単位で行っていかないといけない場合も少なくありません。

 

管理会計を導入するステップとして以下の3つがあります。

 

1、まずは理解をする 

まずは管理会計を理解する必要があります。
 
どうしても税務会計から頭を切り替えることができずに、財務会計や管理会計を理解することができないことがあります。
 
自社の決算書を使いながら事例を交えてしっかり理解していくことが必要です。

 

 

2、数字を集める

管理会計の理解ができたら、数字やデータを記録していく必要があります。
 
例えば、今までは売上のデータしかなかったと言う会社であれば、顧客別や地域別、商品別など細かく集計をとっていく必要があります。
 
実際に数字を集めるのは従業員の方であることも多く、従業員の方に理解してもらうことも大きな壁となることが多いのが実状です。
 

 

3、数字を活用する

実際に数字が集まったら数字を活用をしていきます。

 

実際には会議を通して、意見を出し合っていきます。

 

中小企業では会議自体が行われていないことも多く、また社長がワンマンであることも多いので、会議を運営していくことにも大きな壁があります。

 

 

 

財務会計や管理会計をしっかり活用しようと言うことは、簡単に言うと「会社の経営に数字を活かしましょう」と言うことに他なりません。

 

「この商品が売れていると思うから販売していこう」と言う判断と「この商品が毎月5%も伸びている。利益率も高いから販売を強化していこう」と言う判断であればどちらが正しい可能性があるでしょうか?

 

おそらく多くの方が後者の方が正しい判断につながるように感じるのではないでしょうか?

 

財務会計や管理会計はこのような判断を会社全体が行えるようにするために必要なのです。

 

ただし、管理会計を導入していくためには強い意志と忍耐が必要になります。

 

数字の集計も最初は簡単には進まないでしょう。

 

いかに粘り強く対応をしていけるのかが重要です。