「会議なんて必要ない」

 

「会議をしているが効果がない」

 

 

当社のコンサルティングサービスの説明をすると、多くの方が会議体を中心に行うという点に前述のような疑問を呈してきます。

 

これは多くの中小企業が会議を行っていない、または会議をしっかり運営できていないことを意味しています。

 

人が2人以上関わる以上は、積極的にコミュニケーションをとる公式な場が必要です。

 

今回は、会議についてご紹介していきます。

 

 

コミュニケーションの場としての会議

まずは会議は必要がない、という考えについて。

 

どのような考えであろうと会議は組織にとって非常に重要な場になります。

 

名称は会議に限らず定例会・ミーティングでも良いですが、2名以上が集まってコミュニケーションを公式の場で取ることが大事なのです。

 

「席が近いから普段から話はしている」

「飲み会で話をしている」

 

このような非公式の場でのコミュニケーションを主張する方が多いのですが、本当にこのような場だけでビジネス上のコミュニケーションが取れるのでしょうか?

 

私がある会社の従業員に話を聞いた時には「飲み会の場はなるべく話が長くならないように意見を言わないようにしている」と言われたことがあります。

 

飲み会などの非公式な場を積極的に利用している人もいれば、プライベートな時間の一部であると考えてあまり発言をしない人もます。

 

きちんと意見を言っても良いという公式なコミュニケーションの場が必要になります。

 

 

 

大事なのは心理的安全性

次に「会議をしているが効果がない」という意見について。

 

私は仕事柄、企業の多くの会議に参加をします。

 

そこで目につくのは「会議と呼んでいるが会議になっていない会議が多い」ということです。

 

会議のようにみんなが集まっていますが、テーマも曖昧・発言も経営者または声の大きい人に偏っており、多くの人は発言をしていないし意見も求められていません。

 

たまに意見を求められて発言をしようものなら「そんな意見はダメだ!」と頭ごなしに否定をされてしまいます。

 

自由に意見を言えと言われたから意見を言ったのに否定をされるのですから徐々に誰も意見を言わなくなります。

 

こうして会議というなの演説会に変わっていき、「会議なんか効果がない」という結論に至るのです。

 

会議は「話し合いをして物事を決定する場」です。

 

もちろん情報の伝達の機能もありますが、基本的にはみんなで「こんな問題がある、どうやって対応をしようか?」という話し合いが必要になります。

 

みんなが意見を出し合える環境を作るためには、心理的安全性という考え方が非常に重要になります。

 

心理的安全性とはハーバード大学教授のエイミー・C・エドモンドソンという方が1999年に打ち立てた概念のことを言います。

 

ここ最近では関連書籍も多数出ておりその注目度をうかがうことができます。

 

心理的安全性とは「意見を健全に戦わせて、より生産性の高い仕事をする職場・チーム」のことを言います。

 

詳しくは書籍等に譲りますが、要は「自由に自分の意見を言えて、自分も多様な意見を受け入れながら、良い結果を目指す」ということです。

 

先ほどの頭ごなしに否定されたケースを考えてみると、意見があった時に周りの人が「面白い意見だね」としっかり受け止めることによってその本人または周りの人の意見をもっと引き出すことを言います。

 

米Googleなどでも採用をされていて、非常に現代の経営スタイルには適した、必要とされている内容と言えます。

 

まずはこの心理的安全性の確保が重要なポイントになります。

 

 

 

共通言語としての数字

次に重要なのが話をする上での共通言語です。

 

日本語や英語で話すということではなく、何を元にみんなが発言をするのかということです。

 

いくら心理的安全性が達成されていても、みんなが自分の価値基準だけで発言をすれば収拾がつかなくなることは明白です。

 

そんな時に活用をしたいのが「数字」です。

 

会社や部署によって必要な数字は異なりますが、中小企業であれば基本的には売上数字が基本になります。

 

売上数字といっても今月分という一括りだけの数字だけではなく、顧客別売上・地域別売上・商品別売上など売上の詳細なデータを元に話し合いをしていきます。

 

製造業などでは在庫や歩留率などもあると良いかもしれません。

 

数字を元に意見を戦わせることによって個人の価値観などに寄らないより現実を反映した意見を出し合うことができます。

 

 

「A商品の売上が落ちている」

 

「東京の東側でBという商品が売れているのはなぜか?」

 

「お得意様であるC社の売上がこの半年間徐々に減少している」

 

「Dという新商品が夏頃から伸びている」

 

 

このようにより具体的な共通認識を持つことによって、よりよい意見を引き出すことができます。

 

中小企業ではデータが管理されていないことが多いため、このデータ収集から始めていく必要があります。

 

 

 

効果的な会議開催の手順

効果的な会議を開催するためにはどうしたら良いのでしょうか?
 
まずは経営者自身が会議の重要性と最終的な形を理解する必要があります。
 
特に最終的な形を理解していないと、会議を行っているだけで満足をしてしまうことがあるため注意が必要です。
 
当社が関わる時に多いのは次のような手順です。
 
 
①まずは情報伝達としての会議を開催して会議をする習慣をつける
 
②会議自体に慣れたら心理的安全性に気をつけて意見を言える環境を作る
 
③数字の必要性を伝えて、各自に数字の収集をしてもらう
 
④一定期間の数字が集まったら会議の場で共有をして感想を言ってもらう
 
⑤より精度の高い会議へブラッシュアップを繰り返す
 
 
どこが一番の難関か言われると、全て大変です。
 
そもそも会議に対する反発が強いので①が達成しにくいですし、数字を苦手としている人が多いので③の段階でつまづく事もあります。
 
いずれにしても経営者が強い気持ちを持って取り組んでいくことが重要です。